不屈不撓の精神

2013年2月25日

社長メッセージ


取締役社長 三木 康弘

 北国では記録を更新する様な豪雪に見舞われたりロシアには隕石が落ちたりなど、地球規模や宇宙規模の予想外の事が起こっています。時間も空間も思いっきり拡げて見てみると、すべての根源である宇宙の営みの中では、日々の苦悩も本当に小さく感じるものです。

 日本経済はアベノミックスにより円安株高が続き、景気回復の期待感が膨らんでいますが、是非「Japan is back」と世界から言われるよう断固として日本再生を果たして欲しいと思います。PP参加などの課題は、全体最適にむけ日本の為だけでなく世界に目を広げさせ、調和を図る苦心の中で日本の未来が拓かれていくと思います。誠実さと心配りをもってより良い方向へ導いていって欲しいと思います。

 いま当社も新年度に向けての「新しき計画」づくりの大詰めをしていますが、予測不能な世の中においても必ず計画は達成しなければなりません。JALの再建を果たした稲盛名誉会長は、「新しき計画の成就は、只不屈不撓の一心にあり さらばひたむきに只想え気高く 強く一筋に」とのスローガンを掲げ実現されました。どんな事があろうとも決して折れることなく、純粋で強烈な願望を抱き続けなければならないとの心構えを教えてくれています。哲人中村天風氏は万物創造の根源を「宇宙霊」と呼び、人間の正しい心、勇気ある心、明るい心、朗らかな心という積極的の心持で思考した事柄にのみ、その建設的なる全能な力を注ぎかけると言われています。心の持ち方一つが運命を決定するのだと気付かされます。

 新しき計画には、新しい商品、事業に期待が集まるものです。当社も展示会等を中心に時代の先端をいくニーズに向けて、炭素繊維を活用した高機能部材を紹介しております。

(新機能性材料展2013に出展)
http://www.awapaper.co.jp/news/news_20130207_241.html

(炭素複合材 「CARMIX」)
http://www.awapaper.co.jp/products/carmix.html

 世の中に如何にお役立ち出来るか知恵を絞って商品開発をして参ります。多面的視点からのアドバイスやご質問などを頂けると幸甚に存じます。お役立ち頂ける商品を世に出し、使命感を持った目標に不屈不撓の精神を持って臨んでいきたいと思います。

今月のトピックス

新機能性材料展2013に出展


当社は、2013年1月30日~2月1日に開催されました「新機能材料性材料展2013」の「一般財団法人四国産業・技術振興センター」のブースに出展いたしました。

「徳島県ものづくり新技術展示商談会 in ダイハツ」に出展


平成25年2月6日(水)

当社は、2013年1月29日にダイハツ企業年金基金会館で開催されました「徳島県ものづくり新技術展示商談会 in ダイハツ」に出展いたしました。

「平成24年度産総研本格研究ワークショップin四国」にて基調講演


平成25年2月6日(水)

当社は、2013年1月29日にサンメッセ香川で開催されました「平成24年度産総研本格研究ワークショップin四国」にて基調講演及びポスター展示をいたしました。

シリーズ ~ 技術者のエスプリ ~

-  第36回:「フェイズ3」でブレイクスルー  -  取締役フェロー 濱 義紹

 原子力発電所や航空機などの大きな事故が起きるたびに浮かび上がる原因は単一ではなく、事故に至るまでのいくつもの段階での人間の判断ミスによる複合原因である場合が多いということが、科学専門誌やマスコミの事故報告などで取り上げられてきた。
 ノンフィクション作家の柳田邦男氏は、この点を脳生理学で使われる意識レベルの言葉を用いて昭和59年に「フェイズ3の眼」という著書を出している。福島の原発事故を機に、事故調査委員にも選ばれた柳田氏のこの本を見直してみた。

 人が失敗する原因は、そのときの意識レベルにあるということが、過去の大事故の実例に基づき解説されている。
 旅客機の操縦士がこの状態に陥ると、大惨事になるという一例がわかりやすい。1982年に起きたフロリダ航空の、翼への着氷による事故原因が操縦士の判断ミスの積み重ねであったことが、当時の飛行前の記録とボイスレコーダーの解析により解明されている。降雪による出発遅延のため、管制官のミス、航空会社の安全軽視などに加え当時の機長のあせりが大脳の意識レベルをフェイズ4に跳ね上げてしまい、防氷、除氷に関する数々の規定無視、副操縦士任せのエンジンスロットル操作、4度にわたる計器の表示結果無視によって起きた事故であったことがボイスレコーダーに記録されていた。

 複雑に絡み合った現代社会の巨大組織で大惨事が起こるたびに、第三者から“何故避けられなかったこの事故”というような見出をよく見かける。
 予知・感知・認知という言葉が安全用語にある。世の中全体が認知してから批判の渦が巻き起こるという誰でもわかる段階で大騒ぎすること自体が問題である。
 予知・感知ができない機能不全のフェイズ1や2レベルに日本の社会全体が陥っていると考えるのが正しいのではないか。
 我々は、フェイズ3レベルの活気ある社会を取り戻さねばならない。

【フェイズ0~フェイズ4】・・・参考文献(1)

 いろいろな事故の原因を柳田氏の著書「フェイズ3の眼」の中ではマスコミがよく書きたてるお粗末とか、たるみだけで片付けたのでは科学的な安全対策が導き出せないということを故橋本邦衛氏(元日本大学生産工学部教授:安全人間工学)から教えられたと述べている。
 ミスを犯す潜在的可能性を大脳生理学では人間の意識レベルは次の5段階に分けられており、橋本邦衛氏による説明が以下のように紹介されている。行動の効果が一番現れるのがフェイズ3である。

フェイズ0 ― 寝ている状態
フェイズ1 ― ぼんやりとしている状態
フェイズ2 ― 単純な仕事をしている状態
フェイズ3 ― 大脳の活動がかなり活発、適度な緊張感と注意力が働いている
フェイズ4 ― 極度に緊張したり興奮している状態

 この意識レベルを一国のリーダーに当てはめると、ナチスドイツのヒトラー、対米戦争に臨んだ日本のリーダー達、ウォーターゲート事件のニクソン大統領の会話記録などがあり、冷静さを欠いた意識レベル4だった例として挙げられている。

【集中力と脳波】・・・参考文献(2)

 集中力とは「ある行動をし続ける力」であり、脳波を調べることで集中度合いがわかる。
 脳波の測定により覚醒レベルが検知されることは周知の事実だが、集中力とその他の脳波についてみてみよう。

 ◆ベータ(β)波   13~30ヘルツ・・・覚醒時
  五感を通して外界から情報を集めているとき

 ◆アルファ(α)波  8~13ヘルツ・・・覚醒・閉眼時
  朝、眼が覚めてすぐの意識レベル、不安、悲しみ、怒りなどの感情が収まる

 ◆シータ(θ)波   4~8ヘルツ・・・入眠時
  うとうとしかけているとき

 ◆デルタ(δ)波   2~4ヘルツ・・・熟睡時
  ぐっすり眠っているとき

 意識状態は以上のように脳波の周波数でわかるが、集中力の出るα波に入る日常的トレーニング方法も、参考文献(2)「一歩先を行く集中力」P57で紹介されている。

【組織の記憶力】・・・参考文献(3)

 モノづくり現場においては、集団が学習習得しないと全体力にならず、リービッヒの法則により一番未修得部分が集団の生産性や品質の律速となる。
 「組織の記憶力」というテーマについて、世界の経営学のフロンティアが参考文献(3)「世界の経営学者はいま何を考えているのか」で紹介されている。
 組織学習という言葉があるが、過去の経験から組織が学習するのか、また、組織によって学習能力に差があるのかという興味深い結果がラーニングカーブ(学習効果曲線)で著されている。
 マネジメントサイエンスに発表された論文から紹介されている分析実験の対象は、外科手術であった。同じ手術を複数チームが行うという方法で、この手術の平均時間は3.6時間。最も早かったチームは28分。最も遅かったチームは11.5時間もかかっているのであった。
 カリフォルニア大学ロサンゼルス校で行われたアメリカの産業界における企業の学習効果の実験では、全ての産業で学習効果が存在すること、学習効果の高い企業は利益率も高くなること、産業ごとに学習効果の差が大きいことが報告されている。
 アメリカで学習効果の最も大きい産業の上位3つは、コンピューター産業、医薬品業、石油精製業。最も学習効果が低い下位3つの産業は革なめし業、製糸業、製紙業だということが紹介されている。我々の業界にとっては少し気になるデータである。
 本書は経営学には何故教科書がないかという命題から入っている。MBAなどで使われる実践のためのツールとしての教科書は数多く存在するが、理論を体系化した教科書は存在しないとのこと。もっと詳細にお知りになりたい方は本書350ページの読破をお勧めする。

【向こう見ずの精神】・・・参考文献(4)(5)

 低迷を続ける政治と経済に一石を投じているユニクロの例が取り上げられている。世界市場から撤退する日本企業が相次ぐ中、ファーストリテイリングCEOの柳井正氏は世界市場制覇に向けてたゆまぬ努力を続けている。
 日本株式会社を支えてきた「向こう見ずな精神」を取り戻そうとして・・・。
柳井氏の最新の心境は著書「現実を視よ」の帯に次のように書かれている。

「ゴールドラッシュのアジアに取り残され稼ぐことを忘れて、国を閉ざす日本人へ」

「あなたが変われば、未来も変わる」

 ポーターの戦略だけでは通用しないといわれている現在、意識はフェイズ3レベルを保ちながら、「向こう見ずな精神」と「大胆な志」を持つ若い「創発人材」が新たなコンセプトで新たな時代に向かって、八方塞の壁をブレークスルーする時代が到来している。

≪参考文献≫
(1)フェイズ3の眼 柳田邦男 1986年 講談社 P9~11 
(2)一歩先を行く集中力 佐々木豊文 2012年 明日香出版社 P52~57
(3)世界の経営学者はいま何を考えているのか 入山章栄 栄治出版 P83~90
(4)クーリエ・ジャポン 2013年1月号 Vol.098 講談社 P46~47
(5)現実を視よ 柳井正 2012年 PHP研究所 P233~235



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Nanocellulose Symposium 2013 開催

京都大学生存圏研究所などの主催で次世代の大型産業素材として注目されているセルロースナノファイバー(CNF)に関するシンポジウムが2月27日(水)に京都市で開催されます。

 ◆Nanocellulose Symposium 2013


  第220回生存圏シンポジウム・第9回バイオ材料プロジェクト
 『生物が創り出すナノ繊維』 ~セルロースナノファイバー 広がる用途開発~

 ◆日 時:平成25年2月27日(水)13:00-18:00(受付開始12:15~)

 ◆会 場:京都テルサ テルサホール
     (京都市南区東九条下殿田町70番地 京都府民総合交流プラザ)

 ◆定 員:300名(先着順)

 ◆参加費:無料

 ◆申込み:下記フォームより申込みができます。
       → http://www.astem.or.jp/biocity/wn/20130227.html

       ★26日以降の申込みは直接会場へお越しいただき、名刺を受付でご提出ください。

●○●セルロースナノファイバーとは?●○●

セルロースナノファイバーについての全体的な情報が掲載されています。
 京都大学生存圏研究所 ⇒ http://vm.rish.kyoto-u.ac.jp/W/LABM/cnf

「先端繊維素材展示会(WEB展)」開催

日本化学繊維協会・日本経済新聞社の主催で「先端繊維素材展示会(WEB展)」が開催されています。

日本化学繊維協会を構成する先端繊維素材メーカーと関係団体が集結し、130点余りの先端素材がWEB上で公開されています。

 ◆開催日時:平成25年1月21日(月)~平成25年3月31日(日)

 ◆ 先端繊維で未来を創る! 先端繊維素材展示会(WEB展)
    → http://ps.nikkei.co.jp/webten2013/

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