以心伝心

2015年5月27日

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 ┃       機能紙・不織布の共同開発メーカー 阿波製紙株式会社        
 ┃                    vol.125 【 2015/ 5 / 27 】        
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    ≪目次≫ 
       
  01:[ ご 挨 拶] 今月の社長メッセージ
  02:[シ リ ー ズ] 若き日の回想 (第12回:環境への想い)
     
                     
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┃ ■  ご 挨 拶 ■
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┃ 以心伝心
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                                                 取締役社長 三木康弘


 初夏の爽やかな日々が続いています。行楽地は来日する外国人がどこかしと
見られ、観光関連の産業は随分と活気が出てきているようです。私も先般世界
遺産に登録された富岡製糸場跡を見学に行きましたが、かつての企業城下町は
大勢の観光客で賑わっていました。

  明治5年に完成した近代日本産業革命の発信地と言われる工場で、フランス
から導入した設備と技術に独自の創意工夫を加え、世界一の品質と規模と生産
性を上げることに成功した工場です。明治初期に非西洋の劣等国である日本が
富国の強い決心を以て、極めて短期間で工業化に成功し列強と肩を並べるまで
発展した原点であり、当に世界遺産というものでありました。

  この工場は、全国から教養を備え、志をもった武家の子女が多く集まり、指
導者として育てられることで全国に優れた技術を広めて行くという製糸産業の
師範学校の役目を果たしていたそうです。敗戦後の日本経済も、復興を願う国
民の心に応える使命感を持った人が中心となり優れた技術や管理方法を海外か
ら学び入れ、それを会社で或いは協力会社と共に世界一の独自技術を創り発展
して来ました。強く念ずる心無くしては、成し得ない事であったと思います。

 今は、その成長の夢を見て頑張った熟練者の方々が一線を引き、技術の継承
問題が叫ばれています。当社も先輩社員が築いた苦労の足跡や創意工夫の遺産
を如何に受け継いで行こうかと考え、資料整理や大先輩からの聴き取りを行い、
教材作成を行いました。技術ノウハウの様々なデータ化や見える化により、熟
練者のノウハウを極力継承する取組をしています。

 しかし一番大事な心を伝えることは大変困難なことです。会社の発展が社会
に大きく貢献し全社員を幸せにするというトップの強い心を、社員の心に伝え
ていくことが、人財の継承に繋がるものと思います。

 そしてこれまでに蓄積した経営資源を最大限に活かし、コア技術をさらに高
めると共に最先端の周辺技術を取り込み、より広くお客様のご要望にお応えす
る製品開発に注力して参りたいと思います。

 

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┃ ■ シリーズ ~若き日の回想~ ■
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┃ 第12回 - 環境への想い
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               研究開発部 シニアエンジニア 高原 豊


 子供の頃は、自宅の天井裏にある物置に良く足を運んだものでした。古い本
が好きで奥の方にしまってあった本をゴミだらけになりながら見ていました。
ふと当時見ていた化学の本の内容を思いだしました。昔は、原料に石炭や木材
を使った製品を作っていたようです。本の中に良く出てきた、コークス、カー
バイド、木炭、木酢の単語が良く出てきたのを覚えています。また、空気中の
窒素からアンモニアを合成する方法がみつかって以来、日本でもアンモニアを
製造し始め、加工した硫安などの肥料産業も盛んになっていったようです。調
べてみると、なんと100年近くも前のことだったのです。そういえば工業関係の
本でありながら石油の話は一切でてこないなあ……???私の幼少の頃、恐らく54
年程前でさえ暖房には火鉢に練炭、お風呂には薪(まき)といったエネルギー
事情でした。石油が出てくるのはもう少し先の話なのです。

 日本で石油は約50年前から普及してきたといわれていますが、なんと短いの
でしょう!!! エネルギー資源だけではなく、プラスチックや合成繊維、合成ゴ
ム、石鹸等ありとあらゆる身の回りの商品に加工されるようになりました。石
油資源は加速度的に消費されたために、残り少ないといわれています。「いや
まだまだ沢山あるよ!!」 と元々無機物から造られたという説もあるようです。
いずれにしても、このまま使い続けると温暖化等の環境への影響が大きくなる
と予想されているのです。

 石油や石炭は、化石燃料ともいわれ、もともとは生物の遺骸等が地球内部で
長年にわたる変性を受け、エネルギー効率の良い材料に生まれ変ったといわれ
ています。木材等の植物もこの化石燃料の原料に含まれているのです。「なる
ほど原料と加工品の関係なんだ」 と思うと、複雑な心境になりました。わざ
わざ何億年もの長期間かかって熟成しなくても元の植物から直接造れるものが
あるのとちがうかな?? そう思いながら、100年前の時代にさかのぼってみると、
植物を原料として世界初の熱可塑性プラスチック=セルロイドも既に発明され
ていたのです。その後、アセテートやレーヨン繊維も発明されましたが、植物
系プラスチックの欠点を補った石油系プラスチックの開発が進み植物系は縮小
していきました。エネルギーに、日常品に、石油黄金時代がやってきたのです。

 石油の大量消費により、生活様式が豊かになりましたが、同時に環境への影
響も深刻になってきています。「あの本の時代はどうだったのだろう??」木材
や石炭が主に使われていた時代についても視てみることにしました。木材の場
合、西欧では燃料として炭を使い過ぎたために、原生林の殆どを伐採し枯渇し
かけていたらしいです。それによって生態系は壊れ環境破壊が起こっていたよ
うです。木材がこういった問題に直面している中で、産業革命が起こり石炭の
利用に移行していったと思われます。石炭の場合も蒸気機関等で大量に燃料に
使われるようになったために、大気汚染の問題へと発展しロンドンのスモッグ
もその影響であったと云われています。

 このように時代の主役達はみんな使いすぎると環境に悪影響を及ぼすと過去
の歴史が教えてくれています。もちろん現在・過去に起こした環境問題を発生
しないようにすることも必要ですが、「主役を1つにしておくよりは、主役達
でもって調和していくことが大事だよ」あの本はそう呟いているように想えて
なりません…。

 投稿をさせて頂いて早や12回目となりましたが、この話はまだ終わりでは
なく続きがあります。しばらくの間、お付き合いくだされば幸いです。



  最後までお読みいただきまして誠にありがとうございました。
  ご質問、ご感想などを下記にお寄せいただけましたら幸いです。


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