北辰の如く

2017年1月23日

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 ┃       機能紙・不織布の共同開発メーカー 阿波製紙株式会社        
 ┃                    vol.145 【 2017/ 1 / 23 】        
 ┃                                        
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    ≪目次≫ 
       
  01:[ ご 挨 拶] 今月の社長メッセージ
  02:[シ リ ー ズ] 若き日の回想 (第32回:燃える想い)
  03:[二 ュ ー ス] 平成28年度社内成人式開催
  04:[二 ュ ー ス] 年末恒例行事並びに100周年記念パーティ開催
                     
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┃ ■  ご 挨 拶 ■
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┃ 北辰の如く
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                                                 取締役社長 三木康弘

 皆様に置かれましては、それぞれに夢と希望を抱かれて新しい年をスタート
された事とお喜び申し上げます。新年の最大の話題は、前代未聞常識破りの米
国トランプ大統領の就任ではなかったでしょうか。20日の就任式は、米国人か
らの不人気ぶりと自国第一主義の過激な主張が改めて感じられるものでありま
した。差別的言動が非難されることは当然でありますが、通商外交面における
日本を含む同盟国や経済協定国の懸念と併せて、ロシアや北朝鮮の慎重な報道
など、いずれからも先行きに対し高い予測不能度が感じ取れました。大げさに
言えば、世界は非常事態宣言下で身構えながら新年を迎えたような気がします。

 「アメリカ ファースト」すなわち自国第一の保護主義は、果たして良い事
なのでしょうか。多くのメディアや識者のコメントにもありますが、それは結
果として自国の消費者に不利益をもたらすものと言わざるを得ません。しかし、
自国の競争力のない産業を守り内需を拡大することも事実であり、格差社会の
是正にも繋がるとも考えられます。世界の国々の中でも、それぞれメリットも
デメリットも異なり一応で無く、大事にするもの即ち価値観が異なれば、また
正しさも異なります。色々な角度で物を見る目が養われる機会を得たことは確
かだと思います。

 日産自動車のゴーンCEOは「NAFTAが変わるなら対応せざるを得ない」と話さ
れましたが、「雨が降れば傘を差す」が如く、良い悪いを論じるよりも、素直
な発想と行動が求められるように思います。
 そして自由貿易も保護主義も手段であり、大事な事は自国民の利益と同時に
世界の人々にとってより良いかどうかです。論語に「政を為すに徳を以てすれ
ば、たとえば北辰其の所に居りて、衆星これにむかうが如し」とあります。ま
だ緒に就いたばかりかもしれない人類の試行錯誤は、トランプ大統領をはじめ
世界の指導者たちが、世界を平和にし人類を物心共に幸せにするという様な
“北辰(北極星)の如くぶれない理念”の共有確認から始めなければならない
と思います。

 当社は全社員の物心両面の幸せを追求すると同時に、世界の産業発展に貢献
しグローバル社会に役立つ企業を目指して参りたいと考えています。全社員が
一致団結して、新たな百年をスタートして参ります。本年もどうぞよろしくお
願い申し上げます。

(年末恒例行事並びに100周年記念パーティ開催)
 → http://www.awapaper.co.jp/news/news_20170112_346.html



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┃ ■ シリーズ ~若き日の回想~ ■
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┃ 第32回 - 燃える想い
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                                 研究開発部 高原 豊


 幼少の頃は風呂を沸かす係りで毎日枯れ木を焚いたり、夏には綺麗な花火を
して楽しんだりした所為か、中学時代にもなると、色んなものを燃やして観察
するのが好きになっていました。例えばイオウは刺激臭のあるガスが出て緩や
かに燃え、それから木炭は火が付きにくく燻(クス)ぶっていたのです。どち
らもゆっくりとしか燃えずあまり刺激的ではなかったので、なんか他に良いも
のはないかと探し回っていると、ローソクを見つけました。机にローソクを立
てて試験管を温め始めましたがススで真っ黒になってしまいました。“やっぱ
りアルコールランプやなぁ”とススの出ないアルコールの良さを改めて見直し
たのです。

 或る日アルミ箔を見つけると、アルコールランプで燃やしてみましたがどん
なにやっても結局燃えなかったのです。“金属って燃えないのかな??”と疑問
に思い科学系の本で探してみるとなんと燃えるものが見つかったのです。例え
ばナトリウムやカリウム、マグネシウム等が空気中で燃えるようですが、自然
発火するナトリウムやカリウムに比べて比較的に危険性の少ないリボン状マグ
ネシウムを手に入れることが出来ました。早速燃やしてみると、なかなか燃え
ません。“おかしいなぁ”もう少し念入りに燃やそうと、マグネシウムリボン
をピンセットで挟みアルコールランプでジッと加熱していると突然もの凄い光
を放ち白い煙を吐きながら激しく燃え始めました。その光は眩しくて直視する
ことができず、煙とばかり思っていた白いの…それは良く見ると白い粉だった
のです。一風変わった金属の燃え方に不思議な感触を覚えました。

 また或る時は、アポロ計画で使用しているロケット燃料の一つに液体水素と
液体酸素が使われていると知り、幼少の頃…焼け火箸で作った水素のことを想
い出していました。(2015年7月号当社メルマガより)あの頃は水素を燃
やし損(ソコ)ねてスッキリしない気分だったので、今度こそ燃やそうと決め
ました。簡単に水素を作るには硫酸がいるので、近くの薬局に買いに行きまし
た。すると薬局のおじさんに“アホー!! 硫酸は危険なけん売れん”と頭ごなし
に怒られ、追い払われました。言い方が悪かったのかと思って、次の日もう一
度いくと、劇薬やから子供には売れないと言い含められてしまいました。どう
しても諦めきれず三度目、“訳を話せば何とかなるのとちがうやろか”と思っ
て水素を作るのにどうしても硫酸がいることをおじさんに伝えたのです。“よ
っしゃ!! ちょっと待っとれ!!”とおじさんに言われ待つことほんの10分が1
時間にも2時間にも感じられ…あの待ち時間の長かったこと。やっと、作って
きてくれたのは硫酸を20倍くらいに薄めた希硫酸でした。危険性はかなり少
なくなっているし、水素を作るには希硫酸で充分だったのでおじさんの好意は
とても有り難く何度もお礼を言って帰りました。そして希硫酸の中にトタンや
鉄釘を入れてみましたが水素の出方が今一なので燃焼で使ったリボン状マグネ
シウムを入れてみることにしました。するととても激しく泡が立ち、出来た水
素ガスを試験管に集めて火を付けると“ピョン”という音がして一瞬で爆発し
てしまいました。“なるほどこれが水素の燃え方かぁ”と何度も繰り返し火を
付けてはやっと実現できた嬉しさに浸っていたのです。

 あれから約50年が経ち、今では水素は次期エネルギー材料の一つとして取
り上げられるようになってきました。最初はてっきりガソリンのように水素も
直接燃やして、エネルギーにするのだと思っていました。勿論そういう使い方
もあるでしょうが、水素の主な使い道とはいったい何なのか調べてみると、そ
の正体は水素をエネルギー源として発電する燃料電池だったのです。何故水素
なのでしょうか…資源エネルギー庁の資料によると、燃料電池は化石燃料に比
べてエネルギー効率を高めることが可能で省エネルギーに繋がっていることや
水素を利用する段階ではCO2を排出しないため環境負荷の低減になること等
を上げています。更に我が国においては、水素は多様な材料(例えば製鉄の副
産物等)から色々な方法で製造が可能なために、地政学的リスクの少ない地域
からの調達や再生可能エネルギーの活用によってエネルギー自給率の向上に繋
がる可能性があるとのことです。

 現在、家庭用燃料電池(エネファーム)や燃料電池車(FCV)が市販され
るようになりましたが、普及するにはまだまだ問題が多いようです。水素は地
表面で9番目に多い元素…といえば多いように感じますが実際には0.83重
量%しか存在せず、その大半は化合物になっています。現状は炭化水素(天然
ガス等)を原料とし、触媒中・高温下で水蒸気を反応させて水素を得ています
が、同時に地球温暖化の原因となるCO2も排出しています。これでは化石燃
料とそう変わらないように想えてくるのです。できれば炭素を含まない化合物
…水から水素を作るのが理想的なのですが、残念ながら効率よく安価に出来る
方法がまだ見つかっていないのです。はたして水素は化石燃料に替わるエネル
ギー源になり得るのでしょうか?“諦めてはいけない!! 水は未来の石炭とな
るであろう!!”SFの父ジュール・ヴェルヌ師匠からそう励まされているよう
に想えてなりません。

 約140年前の師匠の熱い想い…彼の言葉が蘇ったかのように、最近太陽光
と光触媒を利用して水から水素を得る研究が雑誌等で紹介されていました。こ
のような研究が進み、将来温室効果ガスのない水素が化石燃料に替わるエネル
ギー源として育ってくれることを願ってやみません。次回は、“もう一つの水
素エネルギー??”についてご紹介していきたいと想いますので宜しくお願いし
ます。

cf:ジュール・ヴェルヌ フランスのSF作家(1828~1905)
著書として「80日間世界一周」、「海底二万里」「月世界旅行」「神秘の島」
等があります。本文のジュール・ヴェルヌの言葉はミステリアス・アイランド
→「神秘の島」(1874年)の中から引用しました。



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┃ ■ 今月のトピックス ■
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 │■ トピックス 1 平成28年度社内成人式開催
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 │平成29年1月11日(水)
 │当社は、1月10日、本社で本年度に成人を迎えた社員8名の社内成人式を
 │行いました。
 │→ http://www.awapaper.co.jp/news/news_20170111_347.html
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 │■ トピックス 2 年末恒例行事並びに100周年記念パーティ開催
 ├―――――――――――――――――――――――――――――――――
 │平成29年1月12日(木)
 │当社は、2016年12月29日に、年末恒例行事並びに100周年記念パーティを
 │アスティとくしまにて開催いたしました。
 │→ http://www.awapaper.co.jp/news/news_20170112_346.html
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