無機繊維

無機繊維は、無機物からできた繊維のことで、ガラス繊維、ロックウール等の非晶質繊維と、炭素繊維、アルミナ繊維等の多結晶繊維とウォラストナイトやチタン酸カリウム繊維等の単結晶繊維に分類されます。
非晶質繊維は、粒界が存在しないため弾性率の低いものでも高強度です。多結晶繊維は、小さい結晶が集まってできており、耐熱性に優れています。単結晶繊維は、ウィスカ状の微細繊維であり極めて高強度です。

ガラス繊維

製紙に用いられるガラス繊維は、主に繊維径6~20μ、繊維長3~25mmのチョップドストランドで、耐熱性、寸法安定性に優れています。ガラス繊維を配合したシートは、その特性から床材、断熱材、建材に使用されています。

ガラス短繊維

マイクロガラス

マイクロガラスは、繊維径0.1~3μのウール状のガラス繊維で、各種フィルターや分析用濾紙、断熱材等に使用します。

マイクロガラス

炭素繊維

炭素繊維は、主にPAN(ポリアクリロニトリル)系とピッチ(石油及び石炭)系の二つに分けられます。
機械的強度、弾性率、耐熱性、耐薬品性に優れています。電気抵抗や熱伝導性は金属に近く、熱膨張率が低い特徴を利用して、電磁シールドや電極、耐熱構造体等に応用されています。

炭素繊維

活性炭繊維

活性炭繊維は、粒状、粉末状では得ることのできない優れた吸着速度を有します。
繊維状であることにより圧損の低いシートができるため、主にフィルター用途で使用されています。

活性炭繊維

セピオライト(含水ケイ酸マグネシウム)

セピオライトは、成分はケイ酸マグネシウムでタルクと同じですが、分子構造が異なりミクロな細かい孔をもっています。繊維状であるため、無機バインダーとしての効果も保有しています。
表面積が高く吸着性に優れています。主に、水、アンモニア、硫化水素等の分子量が小さく極性のある物質への吸着脱臭に適しています。

セピオライト(含水ケイ酸マグネシウム)

チタン酸カリウム繊維

チタン酸カリウム繊維は、結晶は主に針状結晶ですが、製法により様々な結晶構造をもっています。その構造により物理的特性や化学的特性が異なります。繊維直径はサブミクロンになると非常に強度向上が期待できます。高温域での熱伝導率は極めて低く、電気絶縁性も高いという特徴があります。結晶構造の種類によっては化学的に活性なものや、陽イオン交換性を有するものがあります。これらの性質を利用して、断熱材や電気絶縁材、フィルターへ応用されています。

チタン酸カリウム繊維

セラミック繊維

セラミック繊維は、アルミナ・シリカを主成分とした人造無機繊維の総称です。その製法上、繊維になりきれないで粒子のままの状態のショット(非繊維状粒子)の除去がネックとなりますが、軽量且つ柔軟で、優れた断熱性と常時使用温度として1000度を超える耐熱特性を有しています。シール材、パッキング材、断熱材、保温材の他、フィルターにも応用されています。

セラミック繊維

ウォラストナイト(ケイ酸カルシウム繊維)

ウォラストナイトは、石灰石と花崗岩の接触部で変成作用を受けて発達した天然鉱物で、針状の結晶体です。アスベスト代替品として注目されたマテリアルで、耐熱性、電気絶縁性が優れています。

ウォラストナイト(ケイ酸カルシウム繊維)

ロックウール

ロックウールは、製鉄高炉スラグに繊維性能向上のためケイ酸質岩石、玄武岩、石灰岩等を配合して作られます。不燃で、耐火性能があり、断熱、吸音・遮音性に優れています。一般に、保温材、断熱材、吸音板等に使用されています

ロックウール

  

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