建国記念日

2010年2月15日

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  ■ AWA PAPER NEWS ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 
 ┃                                                                
 ┃       機能紙・不織布の共同開発メーカー 阿波製紙株式会社        
 ┃                    vol.62 【 2010/ 2/ 15】        
 ┃                                        
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 ┌──┐
 │目次│   
 └┬─┘      
  ├ 01:[ ご 挨 拶] 今月の社長メッセージ
  ├ 02:[二 ュ ー ス] 「徳島ビジネスフォーラム in 大阪」にて
  │          プレゼンテーション
  ├ 03:[二 ュ ー ス] 「LED Next Stage 2010」とくしま産業振興機構
  │          ブースにLED放熱対策研究会メンバーとして出展
  ├ 04:[シ リ ー ズ] 微生物と感染症(第5回:エマージング感染症)
  └ 05:[シ リ ー ズ] 技術者のエスプリ(第11回:無用の用)
 
                       
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┃ ■  ご 挨 拶 ■
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┃  建国記念日
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                                                    取締役社長 三木康弘


 立春も過ぎて、新年度に向けて忙しい時季となりました。当社も新たな3ヶ年
中期経営計画を立てておりますが、振り返りますとここ2年間はサブプライム問
題から始まった世界規模の不況という外部環境に大きく影響を受けてしまいまし
た。しかしながら、不況の時にも業績を維持向上させるのが真の経営者の務めと
先代や先々代の言葉を思い返し、創業の精神を再確認し、思いを新たにしていま
す。
 
(当社-創業の精神)
 ⇒ https://www.awapaper.co.jp/company/news122.html

  2月11日は建国記念日であり、12日が当社の設立日であります。日本は現存す
る世界最古の国家である事の意味と価値を考え、千年を超える歴史有る企業が
複数ある風土に感謝して、足元を固める1年1年の計画をしっかりと立てて行き
たいと思います。お客さまの声をしっかり聴かせて頂き、そして次の世代に向
け既存事業を進化させ、歴史を守って参りたいと思います。



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┃ ■ 今月のトピックス ■
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 │■ トピックス 1 
 │「徳島ビジネスフォーラム in 大阪」にてプレゼンテーション
 ├─────────────────────────────────
 │平成22年2月12日(金)
 │ 当社は、2月1日(月)、ホテル阪神にて開催されました「徳島ビジネスフ
 │ ォーラム in 大阪」(主催:徳島県)にて「放熱シートの研究・開発」に
 │ ついてプレゼンテーションをいたしました。
 │ → https://www.awapaper.co.jp/company/news163.html
 └─────────────────────────────────

 │■ トピックス 2 「LED Next Stage 2010」とくしま産業振興機構ブース
 │         にLED放熱対策研究会メンバーとして出展
 ├─────────────────────────────────
 │平成22年2月15日(月)
 │ 当社は、3月9日(火)~3月12日(金)に東京ビッグサイトで開催されます
 │ 「第3回LED Next Stage 2010」とくしま産業振興機構ブースにLED放熱対策
 │ 研究会のメンバーとして出展いたします。 
 │ → http://www.shopbiz.jp/ld/
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┃ ■ シリーズ ~微生物と感染症~ ■
┃――――――――――――――――――――――――――――――――――
┃  ~ 第5回:エマージング感染症 ~
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                                      取締役常務執行役員  濱 義紹


 ウイルスは今までに3万種類くらいが発見されており、そのうちの100種類く
らいが人類に影響を及ぼしていると言われている。
 感染症の原因はウイルスだけでなく細菌やリケッチャーやプリオンなどもあ
るが、感染症の恐ろしさは人類の経済活動に呼応してグローバル化してきたこ
とと、いままでに存在していなかった新たな感染症が大被害を及ぼすようにな
ったことである。
 人から人への感染だけでなく動物から人へ感染するもの、動物間だけの感染
だったものが変異して人に感染するようになったもの、感染経路が多様である
こと、細菌兵器として使用されてきた歴史的事実があることなどが感染症の脅
威として挙げられる。
 今回は第二次世界大戦後世界中で新たに流行した種々のエマージング感染症
(新興・再興感染症)について述べる。

【最近45年間に起きた主なエマージング感染症】
 1980年にWHOが天然痘根絶を宣言したが、そのころから新たなウイルスが次々
と明らかになってきた。
 2003年までにまとめられた45年間に起きた主なエマージング感染症は次に挙
げる40種類に及んでいる。ほぼ毎年1件の割合で出現していることになる。
 種類も原虫、リケッチア、細菌、プリオン、ウイルスと多種多様にわたって
いるため、対策が後手になってしまっている。

  ( 発症年 / 病名 / 病原体 / 種類 )
 1957年 / アルゼンチン出血熱 / フニンウイルス / ウイルス
 1959年 / ボリビア出血熱 / マチュポウイルス / ウイルス
 1967年 / マールブルグ病 / マールブルグウイルス / ウイルス
 1969年 / ラッサ熱 / ラッサウイルス / ウイルス
 1976年 / エボラ出血熱 / エボラウイルス / ウイルス
 1976年 / 下痢 / クリプトスポリジウム / 原虫 
 1977年 / 在郷軍人病 / レジオネラ菌 / 細菌
 1977年 / リフトバレー熱 / リフトバレーウイルス / ウイルス
 1977年 / 下痢 / カンビロバクター / 細菌
 1979年 / エボラ出血熱 / エボラウイルス / ウイルス
 1980年 / ヒトT細胞白血病 / HTLV-1 / ウイルス
 1981年 / エイズ / ヒト免疫不全ウイルス(HIV) ウイルス
 1982年 / ライム病 / ボレリア菌 / 細菌
 1982年 / 毒素性ショック症候群 / TSST毒素産生ブドウ球菌 / 細菌
 1982年 / 腸管出血性大腸菌症 / 大腸菌O-157 / 細菌
 1983年 / 胃潰瘍 / へリコバクター・ピロリ / 細菌
 1985年 / 牛海綿状脳漿 / BSEプリオン / プリオン
 1988年 / 突発性発疹 / ヒトヘルペスウイルス6型 / ウイルス
 1988年 / E型肝炎 / E型肝炎ウイルス / ウイルス
 1989年 / C型肝炎 / C型肝炎ウイルス / ウイルス
 1989年 / エボラウイルス感染 / エボラウイルス・レストン株 / ウイルス
 1991年 / ベネズエラ出血熱 / グアナリトウイルス / ウイルス
 1992年 / コレラ / コレラ菌O-139 / 細菌
 1992年 / ネコひっかき病 / バルトネラ・ヘンセレ / リケッチア
 1993年 / リフトバレー熱 / リフトバレーウイルス / ウイルス
 1993年 / ハンタウイルス肺症候群 / ハンタウイルス / ウイルス
 1994年 / エボラ出血熱 / エボラウイルス / ウイルス
 1994年 / ヘンドラウイルス病 / ヘンドラウイルス / ウイルス
 1994年 / ブラジル出血熱 / サビアウイルス / ウイルス
 1995年 / エボラ出血熱 / エボラウイルス / ウイルス
 1995年 / G型肝炎 / G型肝炎ウイルス / ウイルス
 1996年 / エボラ出血熱 / エボラウイルス / ウイルス
 1997年 / リフトバレー熱 / リフトバレーウイルス / ウイルス
 1997年 / トリインフルエンザ / トリインフルエンザウイルス / ウイルス
 1998年 / ニパウイルス病 / ニパウイルス / ウイルス
 1999年 / マールブルグ病 / マールブルグウイルス / ウイルス
 1999年 / 西ナイル熱 / 西ナイルウイルス / ウイルス
 2000年 / 新型アレナウイルス感染 / ホワイトウォーターアロヤウイルス
                                                        /  ウイルス
 2002年 / SARS / SARSウイルス / ウイルス

【最近30年間に出現した世界のエマージングウイルス】
 この30年間に出現したウイルスは世界各地に分布しており、次のようなもの
がある。
 スコットランド、アフリカ、東アジア、東南アジア、北アメリカ、南アメリ
カに分布している。
 1983年にアメリカで、1986年に西アフリカで出現したエイズはまたたく間に
世界中に広がり、2002年には患者数4200万人、死者310万人に達した。まさに
殺人感染症である。

 ・パルボウイルス(伝染性紅斑) / 1975年 / スコットランド
 ・ラッサウイルス(消化器出血) / 1969年 / ナイジェリア
 ・ヒト免疫不全ウイルス(HIV)2型(エイズ) / 1986年 / 西アフリカ
 ・エボラウイルス(消化器出血) / 1976年 / スーダン、ザイール
 ・マールブルグウイルス(消化器出血)/  1967年 / ウガンダ
 ・ハンターンウイルス(蛋白尿) / 1978年 / 韓国
 ・ニパウイルス(意識障害) / 1998年 / マレーシア
 ・ヒト細胞白血病ウイルス1型組織からの出血) / 1980年 / 日本
 ・ヒト免疫不全ウイルス(HIV)1型(エイズ) /  1983年 / アメリカ
 ・シンノンブレウイルス(肺炎) / 1993年 / アメリカ
 ・グアナリトウイルス(ベネズエラ出血熱)(消化器出血) 
                                           / 1991年 / グアナリト
 ・サビアウイルス(ブラジル出血熱)(消化器出血)     
                                          / 1994年 / ブラジル

【出現地不明のウイルス】
 このように多くのウイルスが出現しているが出現地不明のものとして下記のよ
うなものがある。A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、E型肝炎の出現は比較的新しいに
も関わらず出現地不明ということも興味深い。出現地不明ということは、これか
らもどこで感染するかわからないということだ。

 1969年  B型肝炎ウイルス(黄疸、肝腫大)
 1973年  ロタウイルス(下痢、嘔吐)
 1973年  A型肝炎ウイルス(黄疸、肝腫大)
 1982年  ヒト細胞白血病ウイルス2型(組織からの出血)
 1988年  ヒトヘルペスウイルス6型(発熱発疹)
 1989年  C型肝炎ウイルス(黄疸、肝腫大)
 1988年  E型肝炎ウイルス(黄疸、肝腫大)
 1995年  ヒトヘルペスウイルス8型

【自然破壊と恐ろしい病気】
 新しく出現したウイルスの多くは熱帯地方からのものが多い。熱帯には多くの
ウイルスが潜んでおり、熱帯雨林開発に向かった人間のほうから未知のウイルス
に接近して感染してしまうらしい。
 昔から人間に感染してきたウイルスは命を奪うような重い病気を引きおこして
いないが、新しく出現したウイルスは猛威を奮い重症をもたらす危険が大きい。
 新しい病気の発生は自然環境の破壊と深く関係しているのではないかといわれ
ている。それに加えて人口増加に伴う公衆衛生環境の悪化、大量物資の高速輸送
などが拍車をかけている。
 昨年はスペイン風邪の再来かと予測されたトリインフルエンザで大騒ぎをした。
東南アジア、インド、アフリカなどの熱帯地方の開発と経済発展が目覚しく進ん
でおり、ウイルスの増殖と感染にとって環境条件の整った地域である。これから
もSARSやトリインフルエンザやエイズを超えるような強毒性、高伝染性、難治療
のエマージングウイルスがいつ出現するかもしれない。
 企業活動がグローバル化した現在、リスクマネジメントの見地から、感染症教
育と感染症対策は必須になってきている。

《引用文献》
 ・Newton臨時増刊号「SARSの正しい知識」2003年8月発行 ニュートンプレス
 ・月刊子供の科学 2009年2月号「脅威のウイルス」誠文堂新光社
 ・SAPIO別冊 「SARSショック」 2003年7月発行 小学館



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┃ ■ シリーズ ~技術者のエスプリ~ ■
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┃  ~ 第11回: 無用の用 ~
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                                      取締役常務執行役員  濱 義紹
 

 効率や能率が最優先される経済至上主義の現代、久しく耳にしていない“無
用の用”という言葉を久しぶりに目にした。
 学生の頃よく父から聞かされた言葉であり、学校で習ったわけでもなくそれ
以外の人から聞いたわけでもないが耳に残っている。この度は、僧侶で作家の
玄侑宗久(げんゆう そうきゅう)氏の随筆「不測に立ちて無有に遊ぶ」の中
で見つけた。
 無用の用は会社を離れた趣味の世界や遊びの世界では誰しもが経験し、自由
な発想の中から建設的なものが生まれることも誰しもが認めているところであ
る。

 しかし、今の時代に一番必要なことは仕事の中における“無用の用”の活用
である。一方、時代はグローバル化と持続可能な社会の実現に向けて日本中が
ISO9000、ISO14000、OHSAS、個人情報保護法、CSR、内部統制、化審法(化学
物質審査規制法)、化管法、省エネ法、土壌汚染対策法、廃棄物処理法、家電
リサイクル法、自動車リサイクル法、温暖化対策推進法、生物多様性基本法、
RoHS指令(有害物質使用制限)、REACH規制(新化学品規制)、PRTR法(化学物
質排出管理促進法)、MSDS(物質安全性データシート)、EuP指令(エネルギ
ー使用製品の環境配慮設計)、POPs条約(残留性有機物質に関するストックホ
ルム条約)、BCP(事業継続計画)、リスクアセスメント、LCA(ライフサイク
ルアセスメント)、SC(サプライチェーン)など無作為に抽出すると枚挙に暇
がないほど条約・法律・法令・規定など多様なルールへの対応で忙殺され変革
とは程遠い管理社会に向けて突き進んでいる。

 一つ一つの事柄が重過ぎるため、木だけを見て森を見てない人、見えない人、
見る暇がない人が急増している。How ToにとらわれすぎWHAT(何をやらない
といけないか)を忘れてしまっている。
 すべてのことに「きっちりみっちり」が要求され、創造よりも効率化・シス
テム化、個性を磨くよりも同化に押し流され「角(つの)を矯(た)めて牛を
殺す」式の管理社会の中において、未来を背負って起つ若者のモラールを高揚
しながら、心の自由を持たせながら自由な発想と行動を引き出さねばならない。
 世界の中で勝ち残っていくためには今までとは全く異なる切り口からのアプ
ローチが必要である。今回は三人の著名な人物に注目して展開してみよう。
 偉人の業績の軌跡をたどるとほとんど必ず失敗と努力の上に成功が成り立っ
ている。あまりにも有名なエジソンと、一般向けには認知度が少し低い野中郁
次郎一橋大学名誉教授とノーベル賞で有名になった益川敏英京都産業大学教授
の事例から“無用の用”について考えてみたい。

【エジソンの成功観】
 あまりにも有名なエジソンの言葉として、「天才とは1%のひらめきと99%
の努力である」と、成功にいたるための“努力”という一見無駄に見える“
無用の用”の大切さを子供向けの本では書かれている。
 一般向けには、「天才は1%のひらめきと99%の汗 Genius is one percent 
inspiration and 99 percent perspiration」と発表されている。
 しかし、本人が晩年に本当は「1%のひらめきがなければ99%の努力は無駄
である」と発言したのを取材記者が努力の美徳を強調し受けを狙って勝手に
変えたものであるらしい。
 白熱電球に関しては中のフィラメントの開発に数千回とも一万回とも言われ
る失敗の上の成功であったことを思うと、「失敗したところでやめてしまうか
ら失敗になる。成功するところまで続ければ、それは成功となる」という松下
幸之助の言葉に通じるところがある。
 産業界においても未知分野の技術開拓に王道はない。知恵を働かせた試行錯
誤とひらめきはいつの時代においても我々技術者が肝に銘じなければならない
最も肝要な仕事上の“無用の用”の部分である。

【動詞の経営の勧め・・・野中郁次郎氏】
 リーマンショック以後、アメリカ的経営手法に疑いを持ち始めていたとき、
日経ビジネスで野中郁次郎一橋大学名誉教授のコラムを読んで、今まで信じて
きたアメリカのポジショニングの経済、MBA、ビジネススクールなどを真正面
から批判する理論展開に経済素人としての私は大衝撃を受けた。
 「日本的経営再考」シリーズで「動詞の経営」に立ち返れという副題で次の
言葉で始まる。「不完全な競争を作り出して利益を最大化する。そんな米国流
の経営は行き詰まった。現実を直視せず、正論だけで戦略を組み立てる経営か
らはイノベーションは生まれない。絶えず変化する現実に即して判断を下す。
「実践知の経営」に回帰せよと説く。」
 アメリカのビジネススクールで戦略論を学びMBA(経営学修士)を取得した
アメリカの経営者の演繹的「名詞の経営」を鋭く裁く。
 バブル崩壊後に米国流の演繹思考経営に感化されすぎたきらいがあるが、変
化の激しい21世紀を生き抜くのは、現実を凝視し、変化を恐れず、知恵を絞っ
て将来を創り出す実践知経営を行う企業である。そして、意識的ではなかった
にせよ、日本の多くの企業が伝統的に取り組んできた経営手法であると結ぶ。

【未来の仮説づくりの発想法・・・アプダクション】
 既存の理論から正解を導き出そうとする演繹法的思考下では為しえない個別
具体の事象から普遍的な法則を見出そうとする経営手法が提案されている。帰
納法的ではあるが、現在の延長線上でない、まだ誰も見たことのないの仮説を
造る発想法(アプダクション)を駆使した経営の必要性を野中教授は説いてい
る。
 この経営手法によるものづくりは、千三つといわれてきた成功率にあるよう
に“無用の用”が根底にあると信じている。
 大目標が決まったら、動きながら考え、試行錯誤の中から思っていなかった
活路が派生し、直感で軌道修正していく過程で、たくさんの“無用の用”が必
要となる。
 不完全な競争状態からは絶対出てこない例として「環境に優しい新たなコン
セプトカーとして世に送り出し社会に貢献したい」という開発者の強い思いや
信念から生まれたプリウスはこのアプダクションから誕生した画期的な製品で
あることが取り上げられている。

【のりしろ思考・・・益川敏英氏】
 ノーベル賞受賞者の益川敏英教授の本が面白い。
 益川氏にとってのりしろとは「心の自由」のことであるらしい。
 そのくだりをご紹介すると『よく「時間の活用術」という言葉を耳にしますが、
僕には時間の活用術について語ることはできません。なぜなら僕は大変に「のり
しろ」の多い人生を過ごしていますから。僕は時間の無駄遣いをいっぱいしてい
ます』とあり、標準的な日本人とはかなり違ったうらやましいような心の自由を
満喫する生き方をされ、それが通用しているところが常人とは異なりおもしろい。
益川語録と本文の見出しを少しご紹介する。
 
 ・余裕のない生活は送りたくない。
 ・好きなことを自由にやりたい。
 ・僕は束縛されるのがきらいです。
 ・携帯電話・・・あんな不便なものはない
 ・ひょっとしてオレって天才・・・?
 ・路上と喫茶店が僕の書斎
 ・僕はいじめられていたらしい
 ・わかるように話せ!?・・・お断りさせていただきます
 ・科学は「肯定のための否定の作業」
 ・「結論」でなく「検証の過程」のほうが重要
 ・わかる人にはわかる、わからん人にはわからん
 ・「一流」と「二流」の違い
 ・目高手低・・・目標は高く持て。しかし、仕事は低いところから着実にしろ
 ・目高手低・・・目標はくるしくてもけっして下ろしてはいけない

 などこの本こそ「のりしろ思考、のりしろ文化」と称した技術者向けの“無用
の用”の教科書的読本である。
 合理的なことが善とされ、曖昧さや“無用の用”が軽視されてきた現代をもう
一度見直し、日本人の得意なエジソン的“努力”、野中教授の推奨する日本的“
動詞の経営”、益川教授式“のりしろ思考”・“のりしろ文化”など、日本人が
みんな日常やっていた日本的文化の見直しと心に余裕を持った実践により、この
不況と閉塞感をブレークスルーしたいものだ。

《引用文献》
 ・月刊「ちくま」 第465号 2009年12月 
  「連載「むふふ」の人:第15回-不測に立ちて無有に遊ぶ」 筑摩書房
 ・エジソン 2009年7月 桜井信夫 ポプラポケット文庫  ポプラ社
 ・日経ビジネス 2009年10月12日号 「動詞の経営」に立ち返れ 日経BP社
 ・『益川流「のりしろ」思考』 益川敏英 2009年9月発行 扶桑社
 ・日経エコロジー 2009年6月号 日経BP社
 ・日経エコロジー 2010年1月号 日経BP社



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