【阿波製紙】万象是我師也

2010年12月14日

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 ┃       機能紙・不織布の共同開発メーカー 阿波製紙株式会社        
 ┃                    vol.72 【 2010/ 12/ 14 】        
 ┃                                        
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 ┌──┐
 │目次│   
 └┬─┘      
  ├ 01:[ ご 挨 拶] 今月の社長メッセージ
  ├ 02:[二 ュ ー ス] エコ・プロダクツ2010に出展
  └ 03:[シ リ ー ズ] 技術者のエスプリ(第20回:共貧関係から共栄関係へ)
 
                       
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┃ ■  ご 挨 拶 ■
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┃  万象是我師也
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                                                    取締役社長 三木康弘


 師走の候となり、今年もいよいよ残すところ僅かとなってまいりました。今
年一年は何かとご高配を賜り有り難うございました。

 時代は刻々と変化しながら進みつつあることを実感する年でありました。団
塊世代の方々が徐々に定年を迎えられるなど、少子化の影響もあり人口構成と
共に社会の仕組みも着実に変化していることを感じます。伝統とは革新の連続
であるとか、保守とは本来改革し続けるものであるといった言葉をよく聞きま
すが、すべて行動なくして変化なし、成功しても失敗しても前進であると云い
聞かせて過してまいりました。

 今年一年どれだけ変われたでしょうか。残念ながら変わらざる得なくなって
いるのに抵抗したり、先送りしようとしたり、決断が出来ずにいたことも多か
ったように思います。
 市場からのご要望は様々な異なるニーズを見ることが出来、そこからは過去
のような業界横並びの行動はなく、各企業の事情に合った個々の戦略を垣間見
ることが出来ます。既存の国内需要は落ち込み、円高による輸出競争力は低下
し、さらにこれからFTA時代が明けようとしています。

 過去の常識を根底から疑い見直し、こだわりを捨て新時代に向き合うことが
出来るか否かが、将来を大きく左右するのだろうと思います。先日行われまし
た日本最大級の環境展示会「エコプロダクツ2010」は、私の常識を超える取り
組みや先進技術に目から鱗が取れるようなヒントと刺激をたくさん得ることが
出来ました。

(エコ・プロダクツ2010に出展)
 ⇒ https://www.awapaper.co.jp/company/news183.html

 間もなく新しい2011年がスタートします。当然今年とは全く異なる年です。
「万象是我師也」とアンテナの感度を高め、日々是新たに365日を積み重ねて
まいりたいと思います。
 来年もよろしくお願い申し上げます。



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┃ ■ 今月のトピックス ■
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 │■ トピックス 1 エコ・プロダクツ2010に出展
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 │平成22年12月14日(火)
 │ 当社は、12月9日(木)~11日(土)の3日間、東京ビッグサイト[東展示
 │ 場 1~6ホール]において開催されました『エコ・プロダクツ2010』の
 │ 「とくしま産業振興機構」ブースに出展いたしました。
 │ → https://www.awapaper.co.jp/company/news183.html
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┃ ■ シリーズ ~ 技術者のエスプリ ~ ■
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┃ ~ 第20回:共貧関係から共栄関係へ ~
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                               取締役常務執行役員  濱 義紹
 

 ジャパンアズナンバーワンと国際的に自他共に認めていた時代に、かつての
覇権国家大英帝国の衰退を見て「イギリス病」と揶揄した日本が今や同じ病に
陥ってしまっているようだ。ゆでガエル状態といわれながら、いつの間にか熱
くなりすぎて湯から飛び出せなくなっている。今の日本は、国をあずかる有能
なはずの人達が与野党結束して国家100年の計や国難に迅速に立ち向かわず、
取るに足らないことで足を引っ張り合い、一般人はマスコミの偏った情報にも
とづき無意識のうちにマスコミスタイルの評論家となり、他者攻撃をし、足を
引っ張り合う共貧関係が日本のあらゆる場面で起こっている。

 このような関係は誰にとっても非生産的であり、新興国が次々と台頭し始め
た本格的グローバル時代において日本が世界から取り残されないようにしなけ
ればならない。今や海外の投資家筋から日本は「新興衰退国」と呼ばれている
と「週刊エコノミスト」で報じられていた。「イギリス病」でなく「日本病」
を食い止め、再び日本の繁栄を築くためには共貧関係から共栄関係への道を再
構築しなければならない。
 共貧関係から共栄関係への道を築き上げるための提言が社会心理学者斉藤勇
氏より提案されている。そのまえに社会心理学では常識的によく知られている
プリゾナーズ・ジレンマ(囚人のジレンマ)から話をはじめる。

【囚人のジレンマ】

 互いに足を引っ張り合う人間関係を社会心理学では「共貧関係」と呼ぶ。
 アメリカの司法取引の例を取り上げてみる。ある事件において共犯容疑者の
二人に別々に同じ条件を提示する。容疑者AにもBにも自白すれば別件のみで
罪を軽くしてやると言い、Aが自白しBが黙秘すればBの罪が重くなり、Bが
自白しAが黙秘すればAの罪が重くなることを伝える。このとき、次のような
状況が生まれる。

       《Bが自白》           《Bは黙秘》
《Aが自白》 A、B共に有罪               Bは有罪Aは別件で軽い刑罰
《Aは黙秘》Aは有罪Bは別件で軽い刑罰   立証できないので別件で軽い刑罰

 両者が黙秘すれば軽い刑罰で済むが、連絡が取れない状況下では、自分が黙
っていても相棒が自白すれば自分が重い刑になってしまうと思うと不安と心配
にさいなまされることとなるのである。
 このようなプリゾナーズ・ジレンマ状況下で人間がどのような行動を取るか
の社会心理学ゲームが各国で実験されている。

【プリゾナーズ・ジレンマ・ゲーム】

 ゲームでの行動の選択肢は二種類ある。選択肢Cは協力的行動、選択肢は競
争的行動である。
 選択行動はC-Cを選べば二人とも2点獲得で共栄関係、C-Dを選べば片方は
5点で片方は-5点で格差がつくため格差関係、D-Dを選べば二人とも-2点と
なり共貧関係となる。
          《プレイヤーBの選択肢C》《プレイヤーBの選択肢D》
《プレイヤーAの選択肢C》Aは2点 Bは2点    Aは-5点 Bは5点
《プレイヤーAの選択肢D》Aは5点 Bは-5点   Aは-2点 Bは-2点

【ミニマックスの原理】

 全体的な視野から見るとC-Cを選択し共栄関係を築いたほうがいいのは明ら
かであるが、ビジネスの世界では、「最低が保証される水準を自分が選択肢を
選ぶ基準の最大にしておく」というミニマックスの原理が働き、「もし相手が
Dの行動を取ったら、こちらが損をする」という不信感が強く、最悪の事態に
備えるためにはDが選択される。
 たとえ相手がDを選ぼうと、自分もDを選択しておけば相手とは痛み分けに
なるのだ。

【プリゾナーズ・ジレンマ・ゲームの結果】

 ゲームの初期は共栄関係が25%、格差関係40%、共貧関係が35%であったが、
ゲームが20回、30回と繰り返されると共貧関係が回を重ねるごとに増え続け、
30回目では共貧関係が50%となってしまう結果となった。
 しかも、個人主義社会の欧米よりも「和」を尊ぶ日本のほうに共貧生起率が
高い結果となっている点も注目される。
 この結果について著者斉藤勇氏は、日本人が競争的だからではなく防衛的で
あるからだと分析している。

【人はなぜ、他人を信用できずに足を引っ張るのか】

 意地を張り続けた結果、個人的にこの共貧関係に陥ってしまうとなかなか抜
け出せず、意に沿わない共貧関係が成立し、二人の関係は泥沼化し事あるごと
に貴重な点を失っていくのである。
 相手を信用・信頼できず、意地を張り続け、自分を守る防衛意識が強くなる
ために他人の足を引っ張る行動に出る。
 意地と自己防衛意識がそうさせるのである。

【「ゼロ和ゲーム」と「非ゼロ和ゲーム」】

 ゲームには二つの種類がある。ひとつは「ゼロ和ゲーム)で、ゲームをする人
のプラス・マイナスが逆になるゲームでありスポーツが代表的なものである。
相手は敵である。
 もう一つは「非ゼロ和ゲーム」で一方が勝つだけではなく、両方が勝ったり
両方が負けたりもするゲームである。相手は敵でもあり、味方となって協力関
係も築けるのである。
 会社の仕事は「非ゼロ和ゲーム」であるはずが、社内や課内で対立するライ
バル同士の関係も「ゼロ和ゲーム」ではなく「非ゼロ和ゲーム」なのである。
 二人が協力し合えばすばらしい仕事ができるが、対立しあえば社員間の格好
の餌食となり、結局人間的に問題ありということで個人的に見ても組織的に見
ても互いに損を続けることになるだけなのである。

【コミュニケーションによる信頼関係の確立】

 共栄関係を作るにはどうすればいいのか。斉藤氏はコミュニケーションの大
切さを説いている。
 司法取引やプリゾナーズ・ジレンマ・ゲームでは相手と話をする機会を与え
ていないが、現実にはお互いが話し合えるのである。話しあえばC-Cを選択
し共栄関係が築ける。
 コミュニケーションにより、全体的な視野で物事を見て努力をするようにな
るのである。

【共貧関係から共栄関係へ】

 同じ組織や集団に属し、同じ目的のもと同じ目標に向かって活動しているの
に、いかにこの非生産的な共貧関係が我々の周囲で起きているかを課内、部内、
社内などを見渡して思い起こしてみよう。牽制の域を越えた足の引っ張り合い
は社会現象とも思えるくらいマスコミや政治の世界でも展開されている。
 もう一度現在の中国を大躍進に導いた「求同存異」の精神で、あらゆる組織
が共栄関係を築いていかなければ共貧社会へ転落してしまう瀬戸際に来ている。

【社会心理学のすすめ】

 このような集団行動の研究は社会心理学の専門家の間では広範に研究されて
いるが、ビジネスの世界では経営、品質、安全、環境、リスク、情報などにつ
いては関心も高く深く研究されているが、人の、しかも集団行動・集団心理を
扱う社会心理学の研究や対処は非常に遅れている。日常のマネジメントの中で
最も難しい集団行動、集団心理を正しく理解するためビジネスの世界にも社会
心理学の必要性を実感する。
 ちなみにこのたび引用した斉藤勇氏の著書で取り上げられている内容の見出
しを一部ご紹介し、日常のビジネス活動においても極めて身近なものだと実感
していただきたい。

 ―見出し―

 ・あなた一人だけ、みんなと違った意見を言えますか
 ・「みんなが君を批判しているよ」の「みんな」って何人のこと?
 ・会議はすればするほど、人の意見を偏らせる
 ・「組織のため」という大義名分は人間を残酷にさせる
 ・人はどのようなときに手を握り、どのようなときに争うのか
 ・人事考課はなぜ、「先入観」に左右されるのか
 ・「自尊心」の刃はなぜ、同僚や友人に向くのか
 ・権力という魔性に取り付かれると、人は「乱用の罠」にはまる
 ・「日本型」業績給与社会は茶坊主を増やすだけである


《引用文献》
 ・「人はなぜ、足を引っ張り合うのか 」斉藤勇著 1998年 プレジデント社


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