【阿波製紙】潮目が変わる時

2011年8月22日

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 ┃       機能紙・不織布の共同開発メーカー 阿波製紙株式会社        
 ┃                    vol.80 【 2011/ 8/ 22 】        
 ┃                                        
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   東日本大震災で被災された皆様とそのご家族、ご関係者の皆様に心より
   お見舞い申しあげますとともに1日も早い復興をお祈りいたします。
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 │目次│   
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  ├ 01:[ ご 挨 拶] 今月の社長メッセージ
  └ 02:[シ リ ー ズ] 技術者のエスプリ(第25回:成功は失敗の温床)
            
                       
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┃ ■  ご 挨 拶 ■
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┃ 潮目が変わる時
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                                                   取締役社長 三木康弘


 お盆が過ぎ漸く朝晩が涼しくなって参りました。今年は東北地方を中心に全
国的な鎮魂ムードが高まった夏でした。心からのご冥福をあらためてお祈り申
し上げたいと思います。

 さて、日本円がついに1ドル=75円台を記録し過去最高値を更新しました。
360円の固定相場から変動相場制に移行した1971年8月のいわゆるニクソンショ
ックでは308円まで切り上げられ、その後も1985年9月のプラザ合意による急激
な円高では235円から1年間で150円台まで進みました。阪神淡路大震災のあった
1995年の4月は、巨額の貿易黒字(米国からは赤字)を主因とし1ドル=79円台
と輸出産業には絶望的ともいえる円高を記録しました。米国出張のため関西空
港に向かう高速船の中でニュースを見て、戦々恐々の思いで商談に望んだこと
を思い出します。この度も何れの時も、日本の事情というよりは米国の経済・
財政問題から来る影響が強かったように思います。

 丁度初めての海外生産拠点Thai United Awapaperを設立したのもこの頃で、
グローバル時代の幕開けとなりました。今回も潮目の変わりと見るか否か、新
たな潮流をピンチとするかチャンスとするか判断が二分されます。当社は、既
存事業は流れに沿って加速を図り、新規事業はベストな流れを探して船を浮か
べ、最新の設備装置を備え世界中の海へ出て行きたいと思います。

(新製品)
 ⇒ https://www.awapaper.co.jp/products/p_fin.html

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タン」を設置しました。是非チェックを試してみてください。



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┃ ■ シリーズ ~技術者のエスプリ~  ■
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┃  ~ 第25回:成功は失敗の温床  ~
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                              取締役常務執行役員  濱 義紹


 「失敗は成功の母」という言葉に対し、某コンサルティングの先生から「成
功は失敗の父」という言葉を20年程前に教わり、なるほどと合点したことがあ
る。
 また、20歳代の頃、試行錯誤のうえ開発がうまくいったときに、あるお客様
から「何故うまくいったのですか」と聞かれたときには、「何故うまくいかな
かったのか」と聞かれるのならわかるけどうまくいったときは理由などどうで
もいいではないかと思ったものだ。

 しかし、最近失敗の本質を考えるにつけ、本当に怖いのは成功体験にあぐら
をかくか、または成功体験を長く維持しようとして、時代の変化に対応できず
に競争戦線から脱落していくことであると考えるようになってきた。
 今まさに日本の多くの企業が「日本の成功システム」が機能しなくなったこ
とを実感してはいるが、次に何をしていいのか判らない状態に陥っているので
はないか。

 東日本大震災で畑村先生の失敗学が一般にも広く知られるようになってきた
が、ハーバードビジネスレビューの2011年7月号でも「失敗に学ぶ」シリーズ
で11の論文が掲載されている。
 しかし、その中に一つだけ「成功も厳しく検証せよ」という論文が載せられ
ている。現在はまさに「日本の成功システム」や自社の成功システムの検証の
上に立った次世代構想が必要な時期に来ているのだと思う。
 今回はこの「成功も厳しく検証せよ」という論文の要点をご紹介したい。

【自社が成功した本当の理由】

 著者によると、失敗の経験を活かして成功につないだ例は多いが、自社が成
功した本当の理由は何かを答えられる人は皆無であると説明している。
 失敗に直面するとその原因を探ろうと自らの行動を自問するが、成功はそう
した内省がないためであろうと理由付けている。
 成功した人は、偶然や外部要因を軽視し、自分の意思決定やスキルが優れた
ものと思い込み自信過剰を生み出してしまい個人と組織の両方の学習が妨げら
れるのだという。

【成功が生み出す失敗】

 成功が個人と組織の学習を妨げ、失敗を生み出しかねない三つの障害がある。

(1)基本的な帰属の誤り
   成功は自分の才能や現在のモデル、または戦略によるものだと思い込む
   傾向がある。

(2)自信過剰バイアス
   成功は自信につながるが、過信になり度を越すと「変化は必要ない」と
   いう先入観を持ちかねない。

(3)原因を追求しない傾向
   好調の原因を系統的に検証しなくなる。
   経営幹部やその部下たちがこの状態に陥ると自分に対する厳しい問いか
   けをしなくなり、知見を広げたり先入観を改めたりできなくなる。

【成功は内省を妨げる】

 アメリカで大学生たちに行った二つの意思決定の実験で、最初の問題に正解
した学生たちは、間違えた学生たちより考える時間が短くなり、その後の問題
を間違える傾向が顕著となった。
 その理由は「自問しなかったからである」と結論している。

【成功が生む失敗の罠を避ける五つの学習法】

 個人と組織が実践できるアプローチ

(1)成功を検証する
   組織は勝利を手に入れたときこそ失敗の原因を解明するときと同じ厳格
   さと綿密さで成功を導いた理由を調査する必要がある。

(2)体系的に事後評価を行う
   軍隊では戦闘や軍事演習のあとで結果に関わらず事後検討(AAR after 
   action review)が行われる。AARは報告聴取であり次のような視点で報
   告される。比較的簡単なプロセスであるためビジネスにも取り入れるこ
   とができるとされている。

    ・当初の目的は何だったのか
    ・実際に何が起きたのか
    ・何故そうなったのか
    ・次回はどうするか

(3)正しい時間軸を使う
   行動がすぐ結果に現れる場合、成功であれ失敗であれ、原因を特定する
   のはそれほど難しくはない。
   しかし、製薬業界や航空宇宙産業では現在の意思決定が実を結ぶのは十
   数年も先のことである。このような場合、成功または失敗の原因を特定
   するには「適切な時間軸」が必要なのである。

(4)再現は学習ではないことを認識する
   物事が順調に進んでいる時に確実に成功を繰り返せるかは重要なことで
   ある。
   成功に貢献した各要因を「直接制御できるもの」と「外部要因に影響さ
   れるもの」とに区別することの大切さを説いている。

(5)実験を継続する
   高業績を達成するために必要な仮説や理論を検証する一つの方法が実験
   である。
   学習する組織のリーダーが自問すべきは「何がうまく運んでいるか」で
   はなく「どんな実験をしているか」である。
   リーダーは「自らの成功を疑いの目で眺めたほうが、失敗を避けるうえ
   での備えとなる」と結んでいる。

 我々は日常の企業活動の中で初回の試みがうまくいっているのに、以後同じ
方法でやったつもりがなかなかうまくいかないことをしばしば経験している。
成功の要因を充分検証しないまま、内省も無しに次のステップに進めることに
起因していると思われる。
 前述した「成功が生み出す三つの障害」に陥らないよう「奢る平家は久しか
らず」、「奢るウサギはカメに負け」を教訓としていきたい。


《引用文献》
 ・ハーバードビジネスレビュー 「失敗に学ぶ人失敗で挫折する人」 
  2011年7月号 ダイヤモンド社


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