【阿波製紙】大家族主義

2011年12月22日

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  ■ AWA PAPER NEWS ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 
 ┃                                                                
 ┃       機能紙・不織布の共同開発メーカー 阿波製紙株式会社        
 ┃                    vol.84 【 2011/ 12 / 22 】        
 ┃                                        
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  https://www.awapaper.co.jp/ 

 ┌──┐
 │目次│   
 └┬─┘      
  ├ 01:[ ご 挨 拶] 今月の社長メッセージ
  ├ 02:[二 ュ ー ス] 「徳島ビジネスフォーラム in 東京」にて
  │          プレゼンテーション
  ├ 03:[二 ュ ー ス] LEDバレイ徳島展に出展
  ├ 04:[二 ュ ー ス] weftec2011に出展
  ├ 05:[二 ュ ー ス] 2013年度新卒採用エントリー受付開始のお知らせ        
  └ 06:[シ リ ー ズ] 技術者のエスプリ(第27回:モラトリアム)
            
                       
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┃ ■  ご 挨 拶 ■
┃――――――――――――――――――――――――――――――――――
┃ 大家族主義
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                                                   取締役社長 三木康弘


 今年も早いもので年末を迎える時期となりました。円高は是正される気配も
無く輸出産業は厳しい状況が続いておりますが、東北地域の復興需要が少しず
つ出てきて景気の下支えをしてくれているように思います。

 国内外に災いの多い年でありましたが、一方「絆」の大切さや有り難さをみ
んなが再認識した年でもあったかと思います。日本が古来より築き上げてきた
共同体としての家族制度や町内会そして地域の自治体といった文化が、戦後否
定され弱体化してきたことに深い憂慮を感じていましたが、良い形で見直され
ていくことを期待したいと思います。

 企業に於いても、終身雇用や年功序列といった強い組織をつくるための制度
が西洋的価値観とは相容れず、正当な会社の評価が得られにくいことがありま
す。しかしいざというときに力を発揮するのは大家族主義的団結力であること
も再確認したように思います。
 当社は、年末29日に国内全社員が集まり一年を振り返るとともに来年の方針
を共有し、社員表彰等の行事を行い仕事を納めます。そして大忘年会を行いま
す。同じ場を共有しコミュニケーションをしっかりと取ることで家族の様な絆
を深めていきたいと思います。

 社員一丸となってお客様に最高のご満足をお届けできるよう来年も正心誠意
努めて参りたいと思います。皆様に於かれましても、どうぞ良いお年をお迎え
くださいますよう心よりお祈り申し上げます。



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┃ ■ 今月のトピックス ■
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 │■ トピックス 1 
 │  「徳島ビジネスフォーラム in 東京」にてプレゼンテーション
 ├─────────────────────────────────
 │平成23年12月21日(水)
 │ 当社は、12月16日に「ホテル日航東京」で開催されました「徳島ビジネス
 │ フォーラム in 東京」(主催:徳島県)にて「紙製放熱フィン」のプレゼ
 │ ンテーションをいたしました。
 │ → https://www.awapaper.co.jp/company/news214.html
 └─────────────────────────────────

 │■ トピックス 2 LEDバレイ徳島展に出展
 ├─────────────────────────────────
 │平成23年12月19日(月)
 │ 当社は、2011年11月22日(火)~2012年3月31日(土)の間、徳島県が
 │ 「新宿パークタワー」に開設しておりますLED製品の常設展示場「LED
 │ バレイ徳島展」に「紙製放熱フィン」を出展しております。
 │ → https://www.awapaper.co.jp/company/news213.html
 └─────────────────────────────────

 │■ トピックス 3 weftec2011に出展
 ├─────────────────────────────────
 │平成23年12月10日(土)
 │ 当社は、10月17日(月)~19日(水)に、「ロサンゼルスコンベンションセン
 │ ター」において開催されました「weftec2011」のJETROブースにMBR(膜分
 │ 離活性汚泥法)用浸漬膜ユニット『M-fine』を出展いたしました。
 │ ※展示会の模様など紹介したJETRO制作の番組「世界は今-JETRO Global 
 │  Eye」をジェトロインターネット放送局でご覧いただけます。
 │ → https://www.awapaper.co.jp/company/news212.html
 └─────────────────────────────────

 │■ トピックス 4 2013年度新卒採用エントリー受付開始のお知らせ
 ├─────────────────────────────────
 │平成23年12月1日(木)
 │ 当社は、2013年度新卒採用のエントリー受付を開始いたしました。
 │ → https://www.awapaper.co.jp/company/news211.html
 └─────────────────────────────────



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┃ ■ シリーズ ~ 技術者のエスプリ ~ ■
┃――――――――――――――――――――――――――――――――――
┃  ~ 第27回:モラトリアム  ~
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                              取締役常務執行役員  濱 義紹


 我が国の景気低迷が続く2009年当時、鳩山内閣の亀井金融大臣が提唱した中
小企業等金融円滑化法という三つの骨子からなるモラトリアム法(返済猶予法)
が有名になりモラトリアムという言葉がテレビを通じて家庭にまで浸透した。
 今回は戦後の平和社会が生み出したモラトリアム人間、そしてモラトリアム
人間が生み出したモラトリアム国家日本が抱える、先送りができない課題山積
の現在について述べる。
 モラトリアムの語源はラテン語の遅延という意味で、1931年にアメリカのフ
ーバー大統領が発した支払猶予宣言であるフーバーモラトリアムが経済用語と
してよく知られている。この言葉はアメリカのエリクソンにより心理学に転用
された。日本では小此木啓吾(おこのぎけいご)氏の著書の中で大人になれな
い戦後の若者とその二世を表現する言葉として、またアイデンティティを明確
にしない現在の日本に対して使われた。

 最近の世界情勢を見ると、不況からなかなか脱しきれない日本の経済状況と
現在の欧米の経済状況がよく似ているとの見方が強くなっている。アメリカの
リーマンショックによる金融不安やヨーロッパのEU加盟国の財政破綻の建て
直しが日本同様、遅々として進まない様子から、“先送り”のことを「ターニ
ングジャパニーズ」とか「ジャパニフィケーション」という言葉で欧米の経済
メディアを賑わせているということが「週刊エコノミスト」で紹介されている。

【モラトリアム人間】

 1998年に発刊された「モラトリアム国家日本の危機」は、本来モラトリアム
国家肯定論の小此木啓吾氏が、副産物として広がる「モラトリアム症候群」に
よる日本の将来に危機が訪れているという認識を著した本である。
 受験進学社会の優者であったはずの社会的義務・責任を猶予されたモラトリ
アム・エリートの権力志向と無責任の横行が日本社会の基本的な機能を危うく
している、と本書推薦の堺屋太一氏も述べている。

 30年前に社会のどの階層にもモラトリアム人間心理が広がっていくと小此木
氏は予言したが、そのモラトリアム人間心理とはどのようなものか、著者の言
葉を引用すると、「何事に対してもその時、その所における当事者意識を持た
ない。自分はその時、その所であくまでも仮の存在である。“ほんとうの自分”
はそっと棚上げしておく。いつでも立場を変え、自分自身をも変身させる余地
を残しておく。一貫した主義主張を持たないか、持たないふりをする。特定の
党派、集団にすべてを賭けることを避ける。」と述べている。

 そして人々の心にいつの間にかそのような生き方が染みつき、身に付いてし
まい、むしろそれが好ましい自分のあり方だと思う人々が多数派になってしま
ったのだとも述べている。社会の運営に実権を持たない人たちにモラトリアム
を提供してきた側のわが国の政治経済の中枢を担っているエリートたちに広が
ってきたという危機感を、小此木氏は本書で著している。モラトリアム・エリ
ートの中で起きている諸問題を著書の目次の大見出しでご紹介しておく。

 ◆「モラトリアム・エリート」たちの出現
 ◆モラトリアム国家・日本
 ◆「父親なき社会」の行方
 ◆「モラトリアム二世」世代の衝撃
 ◆「ジェネラティビティ・クライシス」
 ◆日本人としての「自分らしさ」を求めて
 ◆モラトリアム国家・日本への提言

 グローバル時代における日本の相対的地位の低下が目立つ現在、先進国に蔓
延する“先送り”の傾向、“モラトリアム心理”を乗り越えることが閉塞感突
破口の一つかもしれない。

【成熟拒否という病】

 精神科医である片田珠美(かただたまみ)さんの著書「一億総ガキ時代」は、
やや過激な書名であるが、著者の伝えたい内容は、副題の「『成熟拒否』とい
う病」という言葉に含まれている。
 この問題は提供されたモラトリアムによるアイデンティティの喪失とは異な
り、「周りに成熟した真の大人がいなくなった、あるいは幸せそうな大人が存
在しないことこそが、大人になりたくない「成熟拒否」を社会全体に蔓延させ
るのを助長しているとも言える」と著者は述べている。
 本書は成熟拒否を象徴している「打たれ弱さ」「他責的傾向」「依存症」「
対象喪失」について学問的側面からも取り上げている。

(1)打たれ弱さについては「『打たれ弱い』という病」というテーマで
   「不登校」「ひきこもり」などが取り上げられている。

(2)他責的傾向については「一億総『他責的』社会」というテーマで「モン
   スターペアレント」、「モンスターペイシャント」「学校の権威の崩壊」
   などが取り上げられている。

(3)依存については『依存症‐自己愛の底上げ』というテーマで「マイケル
   ジャクソン‐大きな子どもの典型」「薬物」「うつ病」などが取り上げ
   られている。

(4)対象喪失については『大人になるってどういうこと?-対象喪失とは何
   か』というテーマで「自らの死」「死の五段階」「否認」「怒り」など
   が取り上げられている。

(5)(1)~(4)を総括して『子どもを子どものままにしないために(処
   方箋) 』というテーマで「失われた対象を直視せよ」、「悩みや葛藤
   があってこそ人並み‐子どもの負の感情を認める」などが取り上げられ
   ている。

 近年あらゆる組織で増えつつある「うつ病」については我々企業人の頭を悩
ますところである。従来の典型的なうつ病は過剰に反省し自分を責める傾向が
認められたが、最近は対照的に会社の同僚や上司家族のせいにする他責的「新
型うつ病」が増えているらしい。
 アメリカ精神医学会が作成した診断マニュアル「DSM」の普及によってう
つ病の裾野が広がったといわれている。
 戦後は欧米に追いつけ追い越せのスローガンで、能率・効率を上げて経済効
果をあげることに最大の勢力を使ってきた我が国は、一方ではモラトリアム人
間増加と成熟拒否という人の心に関わる大きな問題を抱えた社会が進行しつつ
ある。
 以前にも述べたが、企業もビジネス拡大と技術開発だけでなく、人の心の弱
い部分をいかにうまく解消しながらこれからのグローバル社会に勝ち残ってい
くかという視点からも、社会心理学の必要性をつくづくと感じる。

【モラトリアムの新たな形容詞ジャパニフィケーション ― 日本化する欧米】

 世界最上級のAAAの信用力を持つ米国債が、今年8月にS&P(スタンダード
・アンド・プアーズ)によってAAAからAAに格下げされたことによって、米国
の株価が急落し始め、さらに世界同時株安も進行し始めた。2011年8月12日現
在のS&Pによる格付けは、AAAには英国、フランス、ドイツ、スイス、シン
ガポール。AA+にはベルギー。AAにはスペイン。AA-には日本、中国。A+にはイ
タリア、韓国。BBB+にはブラジル、ロシア。BBB-にはポルトガルがある。
 バブル崩壊から20年経っても経済低迷から脱出できず痛みを伴う改革を先
延ばししてきた日本とよく似た道を辿りつつある状態を次のように表現して
いる。
 英国のエコノミスト誌は、現実と向き合えない欧米の政治家に対して「YES
 you KAN・・・」このままでは菅になると揶揄していることが日本のエコノ
ミスト誌で紹介されている。
 政治危機だけでなく、消費者は借金の返済を優先して消費を控え、企業は巨
額の内部留保があるのに投資を控え、金融機関はリスクの少ない国債に投資し、
一向に景気が回復しないデフレスパイラルに米国も欧州も入ってしまっている
のかもしれないといわれている。
 2011年11月29日発行のエコノミスト誌ではさらにアメリカの日本化でバブル
がさらに膨張していることを伝えている。
 米国経済が日本化の道を着実に歩んでいることは次の指標で明らかだとされ
ている。

 ・総投資(国内総固定資本形成)GDP比の低下
 ・企業設備投資のキャッシュフロー比の低下
 ・経常収支GDPの改善
 ・住宅価格の下落

【先送りできない日本 ― モラトリアムからの脱出】

 失われた20年の言葉に代表されるように、みんなが実感している閉塞感は
いろいろな課題を先送りしてきたことにあるといわれている。
 「先送りできない日本」の著書のなかで池上彰氏は国家戦略室のホームペー
ジから次のような文章を紹介している。「我が国は今歴史の分水嶺とも呼ぶ
べき大きな変化に直面している。世界経済は新興国経済が急激に発展する一
方、我が国の相対的地位は趨勢的に低下するという構造的な変化が進んでいる
・・・」先送りできないものは何か。池上氏はこの本の中で取り上げているテ
ーマを目次から以下にご紹介する。

 ◆ドアを開ければグローバル社会
   空港から消えた日本ブランド
 ◆TPPでどうなる、日本の農業
   保護主義は産業を衰退させる
 ◆国が変わるということ
   ―座して死を待つか、第三の開国か。舵を切るのは今
   韓国の発展は通貨危機がきっかけだった
 ◆世界が知恵を絞る巨龍との付き合い方
   世界中がチャイナリスクと向き合っている
 ◆ものづくり大国日本、新ステージへ
   企業のトップも世界標準に!
 ◆今か、未来か? 明日を決めるのはあなた
   借金返済の先送りはこれ以上無理


《引用文献》
 ・モラトリアム国家日本の危機 小此木啓吾 1998年 祥伝社
 ・一億総ガキ社会(光文社新書)片田珠美 2010年 光文社
 ・週刊エコノミスト 2011年8月30日号 毎日新聞社
 ・週刊エコノミスト 2011年11月29日号 毎日新聞社
 ・先送りできない日本 池上彰 2011年 角川書店



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