【阿波製紙】闘争心をもって

2012年7月25日

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  ■ AWA PAPER NEWS ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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 ┃       機能紙・不織布の共同開発メーカー 阿波製紙株式会社
 ┃                    vol.91 【 2012/ 7 / 25 】
 ┃
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  https://www.awapaper.co.jp/

 ┌──┐
 │目次│
 └┬─┘
  ├ 01:[ ご 挨 拶] 今月の社長メッセージ
  ├ 02:[二 ュ ー ス] 「反社会的勢力」の排除に向けた研修会開催
  ├ 03:[二 ュ ー ス] 組織変更及び人事異動のお知らせ
  ├ 04:[二 ュ ー ス] 役員人事のお知らせ
  ├ 05:[二 ュ ー ス] 第98期決算公告掲載のお知らせ
  └ 06:[シ リ ー ズ] 技術者のエスプリ
            (第34回:奢る兎は亀に負け、驕る平家は久しからず)


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┃ ■  ご 挨 拶 ■
┃――――――――――――――――――――――――――――――――――
┃ 闘争心をもって
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                                                   取締役社長 三木康弘


 暑中お見舞い申し上げます。
 先般は九州の一部の地域において、記録的な豪雨による大災害が発生しました。
被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。水は恵みをもたらす貴重な資源
でもありますが、大自然の力を見せ付ける脅威にも変身します。今後も日本中水
害の危険性はどこにでもあり、感謝と恐れの気持ちをもって生活していかなけれ
ばと思います。

 一方、欧州経済は金融財政問題からどしゃ降りの様相がまだまだ続きそうで、
これから甚大な影響が地球上に広がる事を強く懸念します。しかしそれもすべて
成長の為の試練という心構えを持って、逆に世界に冠たる企業を作るチャンスと
捉えたいと思います。これまでを省み、存続してこられた事に深く感謝し、世の
ため人の為に貢献する製品開発を一歩一歩堅実にたゆまぬ努力をして参ります。
合わせて安定した高収益を上げる企業を目差し、闘争心をもって行動して参りま
す。それは社是であります「道徳経済合一」を実践することであり使命と考えま
す。

(社是)
  ⇒ https://www.awapaper.co.jp/company/policy.html#1_3

 また先般は、企業の社会的使命を果たすために「反社会的勢力への取り組み」
として地元警察の担当の方を講師に招き、暴力団等対する基本的対応につき勉
強会を開催しました。毅然として対応、不当要求に屈しない気迫と信念が大事と
教わりました。

(「反社会的勢力」の排除に向けた研修会開催)
 ⇒ https://www.awapaper.co.jp/company/news230.html

 これからも、これまで以上のご期待にこたえられるような企業へと成長するた
めに、努力して参りたいと思います。ご指導ご鞭撻よろしくお願い申し上げます。



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┃ ■ 今月のトピックス ■
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 │■ トピックス 1 「反社会的勢力」の排除に向けた研修会開催
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 │平成24年7月25日(水)
 │ 当社は、7月17日に暴力団等の「反社会的勢力」に対する基本的対応要領
 │ について研修会を開催いたしました。
 │ → https://www.awapaper.co.jp/company/news230.html
 └─────────────────────────────────

 │■ トピックス 2 組織変更及び人事異動のお知らせ
 ├─────────────────────────────────
 │平成24年6月28日(木)
 │ 当社は、6月28日付で組織変更及び人事異動を行いましたので、
 │ お知らせいたします。
 │ → https://www.awapaper.co.jp/company/news229.html
 └─────────────────────────────────

 │■ トピックス 3 役員人事のお知らせ
 ├─────────────────────────────────
 │平成24年6月28日(木)
 │ 当社は、6月28日付で役員人事を行いましたので、お知らせいたします。
 │ → https://www.awapaper.co.jp/company/news228.html
 └─────────────────────────────────

 │■ トピックス 4 第98期決算公告掲載のお知らせ
 ├─────────────────────────────────
 │平成24年6月28日(木)
 │ 第98期決算公告を掲載しております。
 │ → https://www.awapaper.co.jp/company/financial.html
 └─────────────────────────────────



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┃ ■ シリーズ ~ 技術者のエスプリ ~ ■
┃――――――――――――――――――――――――――――――――――
┃  ~ 第34回:奢る兎は亀に負け、驕る平家は久しからず  ~
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                                取締役フェロー  濱 義紹


 50数年前になる。小学校卒業のとき職員室の先生方に、卒業記念の言葉を色
紙に書いてもらうためにまわったことがある。一人だけとても怖い先生がい
たが、その先生に書いてもらった言葉だけ今でも覚えている。

 それが「おごるウサギはカメに負け」という言葉であった。小学生の私にと
って「おごる」の意味がわからず、先生の字もやや崩し字であったため、私に
は「おどる」に見え、意味不明の言葉であった。家に帰り、両親に見せてやっ
と意味がわかった。
 この言葉に相当する現象が現在の日本に現れ始めた。高度成長でアメリカに
次ぐGDPを勝ち取り経済大国になった近年の日本は、発展段階に応じた対応を
すべき時期にも、成功体験による拡大再生産の方法を取り続けようとしたため、
挫折してしまった。
 いろいろな経済指標の低下で、日本の相対的地位は下降線を辿っている。韓
国や中国の目覚しい発展、ASEAN諸国の急成長が目立つ。
 東南アジア諸国を、賃金の安い生産拠点としてしか考えなかった日本と、消
費地として捉えた韓国や中国に追いつかれ追い越されようとしている。
 このように衰退していく現在を、繁栄当時に既に見抜いていた当時の文献を
振り返りながら現在を反省し、未来を考えてみたい。

【戦後日本の経済の盛衰】

 1989年にベルリンの壁が崩れて、日米の冷戦構造は消滅してしまった。その
直後よりわが国においてもバブル経済の崩壊が始まった。
 1992年には経済は成長し、失業率は極めて低く、貿易は人類史上最大といわ
れるほどの黒字であった。
 1989年の冷戦崩壊前には「世界無敵」のように言われていた日本企業が、た
った3年で業績悪化に喘ぎ始めたのである。ここにも自信とも奢りともつかな
い成長継続思想が全体に蔓延していた。
 平均の経済成長率も56~73年の9.1%、74~90年の4.2%、91~09年の0.8%と
下降の一途を辿った。
 その後のサブプライム問題、リーマンショック、世界金融危機、長引く国内
デフレ経済、超円高、世界経済低成長期へ突入、東日本大震災、製造業の海外
進出増加等の打撃により、世界における日本の相対的地位は坂道を転げるよう
に落ち続けている。

【巨大組織の生成から崩壊まで】

 組織の繁栄、衰亡、消滅について、日本史上の劇的な事例として堺屋太一氏
は次の三つを上げている。

(1)豊臣家

 失敗の原因 ―― 人事圧力シンドロームと成功体験の失敗

 成長志向の組織気質は、成長が続いているときは非常に大きな力となるが、
 全国を平定してしまうと、家中には失望と困惑が渦巻いた。成長継続志向
 は、成功の可能性よりも着手可能性の高い朝鮮出兵となり、結果的には滅
 亡への道を辿ることになった。

(2)帝国陸海軍

 失敗の原因 ―― 共同体化で滅亡した機能組織

 軍隊は国防戦闘を目的とする機能組織だが、専門教育を受けた高級将校が
 登場するに従って、職業軍人の共同体化が始まった。組織の機能向上より
 も、組織の構成員が居心地の良い年功序列人事が一般化し、終身、安住、
 内的評価の優先を求める組織となった。
 組織の共同体化が進むと、個の優秀さがマイナスに働く、各部分組織の構
 成員が優秀であればあるほど、その部分組織の目的だけを追求して譲らな
 いので、総合調整が益々困難になるのだという。
 一つの目的を達成するためにある機能体組織が構成員の幸せを追求し始め
 ると、組織の「死に至る病」にかかっているのかもしれない。
 そして、日露戦争という成功体験への埋没で白兵銃剣戦術、戦艦重視、兵
 站軽視などにより、滅亡への道を辿った。

(3)日本石炭産業

 失敗の原因 ―― 「環境への過剰適応」で消滅した巨大産業

 1950年の花形産業であった石炭産業は、中東の大油田の発見により、石炭
 と石油の立場を逆転させ、一挙にエネルギー源の転換を引きおこした。
 政府の保護の下、モノ不足、外貨不足の戦中戦後の環境に過剰適応した結
 果、世界情勢の変化に気づかず、滅亡への道を辿った。

 自動車産業と電機・電子産業も世界の大きな変化への対応に苦慮している。
高度経済成長地域も人口ボーナスに恵まれた新・新興国に向けて移動してお
り、老いていく国の未来のあり方が問われる時代である。

【日本没落の予言】

 土光敏夫が驚嘆したといわれている幻の衝撃論文がある。1975年に「文藝
春秋」誌上に掲載された論文である。
 文明の没落過程の研究に着手した「グループ一九八四年」はギリシャ、ロ
ーマの没落過程を調べるほどに、日本の政治的、経済的、社会的、文化的没
落の危機がひしひしと迫ってきている影響の大きさに痛感し、書き下ろした
七章とエピローグよりなる。

 第一章    衰退のムード
 第二章    巨大化した世界国家「日本」
 第三章    カタストロフの可能性
 第四章    豊かさの代償
 第五章    幼稚化と野蛮化のメカニズム
 第六章    情報汚染の拡大
 第七章    自殺のイデオロギー
 エピローグ  歴史の教訓
 補論     ローマの没落に関する技術史的考察

 内容は、過去のほとんど全ての没落した文明は外的の侵入、征服、支配の
前に、自分自身の行為によって挫折してしまっていたことを説いている。
 ギリシャ没落の原因は、欲望の肥大化、悪平等とエゴイズムである。
 ローマは働かない市民によるインフレとエゴの氾濫でスタグフレーション
(インフレーションでありながら景気悪化の状態)を招き、悪平等と無秩序
と衆愚政治に引きずり込まれてしまった。
 エリートは大衆迎合主義の中に自信と責任を失って崩壊していったのだ。
巨大化した世界国家日本は、アメリカに次ぐ経済大国となったのが明治維新
から数えてちょうど100年目の1968年であった。
 日本経済没落の兆候が始まったのは昭和49年(1974年)の二期連続のゼロ
成長であった。
 このころより、繁栄に浮かれる日本に迫り来る内部崩壊を予言したのがこ
の書である。ローマのとのあまりにも類似性の多い、繁栄の頂点を迎えた我
が国も、家族の解体や悪平等主義のために日本が亡んでいくのではないかと、
著者は40年前に日本の没落を危惧していた。
 裏づけを持たない福祉、エリート否定、大衆迎合を批判している本書は、
当時としては先鋭的なものであった。
 驕る平家は久しからずの現代版が始まった時期であった。

【日本は最大の失敗から本当に学んだのか】

 やや難解であったといわれる名著「失敗の本質」を、想定外の出来事が
続く現代ビジネスに具体的に活かせないかという要望を受けて、日本とい
う国特有の組織論、思考法、リーダーシップの視点から戦時下の日本軍と
現代日本の恐るべき共通点を「失敗の本質」のエッセンスとして「敗戦七
つの理由」から7章23項の切り口で解説している。下記の章見出しの下に
ある23項中に、日本軍とあまりにも酷似した現在の日本があり、我々の日
常的思考法や行動が随所に感じられる。各章より一項ずつ代表的な項目を
挙げておく。詳しくは是非原著の一読をお勧めする。

(1)なぜ「戦略」があいまいなのか
   戦略の失敗は戦術で補えない

(2)なぜ「日本的思考」は変化に対応できないのか
   プロセス改善だけでは問題を解決できなくなる

(3)なぜ「イノベーション」が生まれないのか
   新しい戦略の前で古い指標はひっくりかえる

(4)なぜ「型の伝承」を優先してしまうのか
   イノベーションの芽は組織が奪う

(5)なぜ「現場」を上手に活用できないのか
   現場を活性化する仕組みが無い

(6)なぜ「真のリーダーシップ」が存在しないのか
   リーダーこそが組織の限界をつくる

(7)なぜ「集団の空気」に支配されるのか
   場の空気が白を黒に変える

【おごるウサギはカメに負け】

 日本は中国や東南アジアの国々を生産拠点としてしか見なかった。IMF危機
以降の韓国は新興国を市場として捉え今の繁栄を築いた。
 日本流が一番優れているとの驕りが現在の世界経済の変化と潮流について
いけず、気がつけばアジア圏の取り残された国になっている。
 中国と韓国は日・米・欧というウサギに追いつき、TIPSの3ヶ国、VISTAの
5ヶ国、NEXT11の11ヶ国、MENAの10ヶ国、ASEAN10ヶ国、などの新興国や巨大
なインドもウサギを追いかけ、長期構想で射程内に入りつつある。
 これらの国々の成長の牽引力は欧米日が築いた自動車産業のビジネスモデ
ルであるである。
 ウサギは昼寝をせずに巨大市民社会を支える持続可能な循環型社会に向け
て、今までとは異なる新たなルールを創造していかねばならない。

【奢る平家は久しからず】

 吉川英二の平家物語が爆発的な人気を得た時期が戦後にあった。戦争で崩
壊した日本の復興を源平の盛衰の中に見たのであろうか。
 ちょうど今、平清盛がNHKの大河ドラマで放映されている。短期間で頂点を
極め、驕りにより滅びていく平家。
 武力でなく経済で世界の頂点を極め、世界一になったという驕りが招いた
現在の衰退していく日本。平家の繁栄と没落を現在の日本に重ね、新たな時
代への希望が歴史をたどり、反面教師として平家を捉えているのであろうか。
 いつの時代も、新たなルールを見つけ出したものが勝ち残っている。
「超」入門失敗の本質の著者 鈴木博毅氏の言葉を引用すると、

"時代の転換点とは連なる変化が終わるときを指すのでしょう
 変化が終わるとき、あの時代の日本は敗戦を迎えました"

転換点に弱いといわれる日本人気質の試練の時期である。

【変化の時代を勝ち抜いていくために】

 何かを決断するときに、一歩を踏み出せる言葉がある。

 ・ゲームのルールを変えた者だけが勝つ

 ・戦略とは追いかける指標である。指標こそが勝敗を決める。

 ・企業は機能組織である。その強さは「迅速」、「確実」、「集中」にある。

 ・「想定外の変化」に対応する組織だけが生き残る。

 ・最も強いものが生き残るわけでない、最も賢いものが生き残るのでもない
  変化に最も対応できるもの、ただそれだけが生き残るのみ
                     (チャールズ・ダーウィン)
 ・経験もないのに仮説なんか考えても意味がない、まずは現場へ行って
  何か感じること

 ・発想の基本は現場・現物・現実からの帰納法
  (スティーブ・ジョブス、ビル・ゲイツ、ルイス・ガースナーによる
   イノベーション)

  ・今ある姿を維持することを組織全体の正義とするな

  ・戦いは五分の勝ちをもって上となし、七分を中とし、十を下とす
   (五分は励みを生じ、七分は怠りを生じ、十部は驕りを生ず)
                  (甲陽軍艦・・・武田信玄)

 「自信は持て! しかし、決して過信するな! 驕るな!」と先代の社長から
言われた言葉が記憶に新しい。


《引用文献》
 ・組織の盛衰 堺屋太一 1993年 PHP研究所
 ・日本の自殺(文春新書) グループ一九八四年 2012年 文藝春秋
 ・「超」入門失敗の本質 鈴木博毅 2012年 ダイヤモンド社
 ・日本企業にいま大切なこと(PHP新書) 野中郁次郎/遠藤功
                     2011年 PHP新書
 ・歴史人「戦国武将の名言」2012年8月号 ベストセラーズ




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