死中に活を求める

2017年9月27日

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 ■ AWA PAPER NEWS ■ 
                                                               
    機能紙・不織布の共同開発メーカー 阿波製紙株式会社        
   vol.153 【 2017/ 9 / 27 】        
                                       
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  https://www.awapaper.co.jp/ 

 ≪目次≫ 
       
 01:[ ご 挨 拶] 今月の社長メッセージ
 02:[二 ュ ー ス] 「徳島ビジネスチャレンジメッセ2017」に出展
 03:[二 ュ ー ス] 「エヌプラス~新たな価値をプラスする材料・機械・技術の展示会~」に出展
 04:[シ リ ー ズ] 若き日の回想 (第40回:カロリーへの想い)


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 ■  ご 挨 拶 ■
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 死中に活を求める
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                                      取締役社長 三木康弘


 秋分も過ぎ、夜が長く感じる様になってまいりました。のんびりと夜空を
眺めお月見などという風情を楽しみたいものですが、昨今は物騒な飛行体が
見えかねない世の中となってきました。

 その様な中、安倍総理は消費税アップの使途見直しを問うと今月28日
解散を表明されました。「国難突破解散」と自称し、急速に進む少子高齢化を
克服し我が国の未来を開くと同時に北朝鮮の脅威に対し国民の命と平和な
暮らしを守り抜くと訴えられます。そして使途に所得に応じた教育無償化が
新たに加えられました。教育に力を入れ日本の底力を立て直すことは、
大いに賛成です。国防費もおそらく増額されることでしょうが、
止むを得ない情勢と思います。憲法9条改正についての姿勢が控えめに
なったように感じるのは、選挙戦術なのでしょうか。良い悪いはともかく、
対北朝鮮に対するメッセージとしても持論を毅然と主張して戦って
もらいたいと思います。

 世の中でいろいろな交渉事や駆け引きというものがあります。
米朝の駆け引きは余りにも物騒過ぎで、反面教師という意味も含め
勉強になりますが残念ながら良い結末を念願するばかりです。
どんな交渉もWin-Winをお互いに望んでいるのに、リーダーが判断を誤ると
Lose-Loseになってしまいます。私は、相手の言い分を聞き切ること、
もう何も出ないというまで聞き続けることで理解と安心が深まり、
お互いが望む共通の利益が見えて来ると体験から信じています。
また一方的なWinは、悲惨な結果を残し後々まで禍根を引きずります。
第二次世界大戦で甚大な被害を受け敗れた日本だからこそ話せることも
あるかと思いますので、日本の総理大臣には、存在感を発現し
「死中に活を求める」調整役を期待したいものです。

 当社も100年という長い歴史の中では、窮地に陥りもう駄目かと思う危機が
何度かありました。しかし諦めることなく必ず道は開けると信じ、
紆余曲折しながらも前進に努めてきたことで、紙を超える機能材メーカーへ、
そしてコンサルティング型製造サービス業という独自の道を開いています。
来月から英文社名も「AWA PAPER & TECHNOLOGICAL COMPANY, Inc.」と
変更いたします。


(商号の英字表記の変更に関するお知らせ)
 → https://www.awapaper.co.jp/news/news_20170627_360.html


 今後とも様々な問題障害に遭遇することと思いますが、常にWin-Winを
目指し死中に活を求めて前進していきたいと思います。



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 ■ 今月のトピックス ■
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 ■ トピックス 1  
「徳島ビジネスチャレンジメッセ2017」に出展
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 平成29年9月6日(水)
 当社は、平成29年10月12日(木)~14日(土)の3日間「アスティとくしま」
 において開催されます『徳島ビジネスチャレンジメッセ2017』に出展いたします。
 → https://www.awapaper.co.jp/news/news_20170906_364.html
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 ■ トピックス 2  
 「エヌプラス~新たな価値をプラスする材料・機械・技術の展示会~」に出展
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 平成29年9月25日(月)
 当社は、2017年9月13日(水)~15日(金)に東京ビッグサイト東ホールに
 おいて開催されました「エヌプラス~新たな価値をプラスする材料・機械・
 技術の展示会~」に出展いたしました。
 → https://www.awapaper.co.jp/news/news_20170925_363.html
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 ■ シリーズ ~若き日の回想~ ■
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 第40回 - カロリーへの想い
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                      研究開発部 高原 豊


 先月は、不燃紙の開発途中で燃やしても強度が残る紙ができるとこまで
お話しました。今回はお客様から教えて貰ったことを参考に「発熱量(カロリー)
を抑えること」をターゲットに検討したことを中心にお話しします。

 最初は有機分を少なくすればいいと軽く考えていましたが…
“それだけでないのとちゃう?? だって食べ物でも種類によっては発熱量
(カロリー)が高いものから低いものまであるし”…
自問自答しながらも検討中の材料見本を持って、発熱量を測定のため
(※1)工業試験場に向かいました。
測定結果は思った通り、これらの材料も食べ物と同じように種類によって
発熱量が違うことが分りました。流石にガソリンと同じ炭化水素主体の
繊維や樹脂は発熱量が高く、一方木材から作られ主成分がセルロースの
パルプはCO2を固定しているためか発熱量が比較的低い傾向です。
このようにして有機分を減らすと同時に発熱量の少ない材料を選ぶのも
大事なことだと知りました。

 原料配合のイメージが湧いてきたところで、最終的に必要な建材用の
発熱量試験方法を調べてみることにしました。
その試験装置が何処にあるのかと試験場の方に尋ねてみると…
“仕組みは分らんけど、その装置は建材関係の試験場にあるかも知れん??”
と答えてくれました。どのような試験法か分らなかったので、
当社に戻って壁紙に詳しい先輩に相談してみると、もしかしたら
この試験方法と同じかも知れんと(※2)「壁装材料協会」の発行している
防火壁装材料便覧を出してくれました。
 その本には建築基準法から抜粋された不燃材料を指定するための
試験方法が載っていました。その試験方法は壁紙だけでなく色んな
内装材に適用できるもので、その中で発熱量に繋がる試験は「基材試験」
と呼ばれるものだと判りました。
当時の基材試験は、「試験体の材料及び構成は実際のものと同一とする」…
と記してあり、もっと分り易くいえば「試験体は材料(例えば紙)単体ではなく、
種々の材料で構成した製品と同じものを使用しなさい」という意味でした。
本来最終的には、製品を製造するお客様が試験をするものですが、
当社の紙による影響が大きいと考え、紙の開発段階から 基材試験を
建材関係の試験場に依頼することにしました。お客様には紙以外の材料を
用意して貰い、当社の手抄サンプルと合せて組立て試験体を
作るようにしました。当時の基材試験の内容を簡単にいうと、炉内温度が
750±10℃で安定するように調整し、3個の試験体それぞれについて、
20分間炉内に入れたときに調整した温度から50℃を超えない場合を
合格と判定するものです。これは大変厳しい判定方法だと思いました。
図面を見ると試験体から1cmより接近した距離に温度センサーがあり、
そのセンサーに炎が少しでも当れば、50℃を軽く超える恐れがあるからです。

 手抄サンプル作製は有機分配合の合格レベルがどの程度なのかを
調べるために、配合等を振って6種類にしました。厳しい試験方法だけに
まだ不充分な気がして、更に有機量を抑えた、とっておきのサンプルを
1種類追加しました。いよいよ準備が整い、試験場へ試験立会に
行くことになりました。その際、先輩も同行してくれることになりました。
もっとも先輩の場合はその装置の購入も視野に入れた目的を含んでのことでした。
ついに試験が始まりました。しかし6種類終わった時点で、
合格するものは一向に出てこなかったのです。“基材試験に合格して、
尚且つ加熱後の強度がある紙ってほんとに出来るのかな??”
諦めの境地からの試験官の質問に…“最後のサンプルなら可能性はあります”
と思わず答えたのです。“最後の切り札として用意したサンプル…
どうか合格になってくれ!!”と祈るばかりです。
そして最後のサンプルの測定結果は3個ともOKとなりました。
試験が終わって“紙にも可能性があるんだ”と試験官が想い直してくれたこと…
それが一番嬉しかったです。 

 今年もお盆を迎え線香を束にして火をつけた時、くすぶるどころか
勢いよく炎を出して燃え始めました。その炎を見ていると、
ふと昔やった基材試験のことを想い出しました。あの頃は、
発熱量(カロリー)を抑える開発に燃えていて、そのかわり自分はといえば
本能の赴くまま大量にカロリーを摂取していた…
“今にしてみれば、あの頃からカロリーをもっと抑えとかなあかんかったのに!!”
そう想えてなりません。

 不燃建材用紙の開発に纏わる逸話と、その連想から気になる体型等で
悔やんでいる様子をご紹介しました。次回は、色んなパルプの話…
「パルプの試験」についてのエピソードをご紹介します。
来月号も宜しくお願いします。

(※1)工業試験場 現在の徳島県立工業技術センター
(※2)「壁装材料協会」 現在の 「一般社団法人 日本壁装協会」




最後までお読みいただきまして誠にありがとうございました。
ご質問、ご感想などを下記にお寄せいただけましたら幸いです。



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