見て感じて考える

2018年7月30日

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 ■ AWA PAPER NEWS ■ 
                                                               
    機能紙・不織布の共同開発メーカー 阿波製紙株式会社        
   vol.163 【 2018/ 7 / 30 】        
                                       
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 ≪目次≫ 
       
 01:[ ご 挨 拶] 今月の社長メッセージ
 02:[二 ュ ー ス] 2018年度OB会定時総会及び懇親会 開催
 03:[シ リ ー ズ] 若き日の回想 (第50回:再現への想い)


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 ■  ご 挨 拶 ■
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 見て感じて考える
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                                      取締役社長 三木康弘


 日本各地には熱波が押し寄せ、命に関わる危険な暑さに見舞われました。
そうかと思うと経験のない変則的な動きをする台風が襲来し、
西日本においては先の甚大な豪雨被害の復旧もままならぬ地域もあり、
心よりお見舞い申し上げます。

 更に世界に目を向けますと、北半球においてとんでもない熱波や水害被害が
報道され、米国加州においては52度超を記録したと聞きます。もはや通常手段の
温暖化対策では追いつかないレベルに来てしまっているのでしょうか。
もしそうであれば、この環境下に適応した生活を取り入れたり、
考え方を変えたりして行動しなければならないのかもしれません。

 CO2削減に向けた国際的取り組みも、各々の国益が重視されてしまいますが、
自国や地域社会の境界線を越えてものを見て、ものを感じ、
ものを考えていくことが一層求められます。経済も同様であり、大国の
自国ファースト政策の余波は甚大な影響を及ぼしかねず、貿易戦争などと
物騒な言葉が飛び交いますが、真のグローバルな見方、感じ方、考え方を
していけば、良い未来を迎えられると確信しています。
トランプ大統領や期限の定め無き習近平国家主席の出現は、世界の多様性の
理解を深めた功績はあるかと思いますが、その上でどんな世界を築いていくのか、
歴史的重大な転機を迎えているように思います。

 翻って企業においては、環境問題にも、通商問題にも、政治問題にも、
災害にも対応し、事業継続を目指さなければなりません。様々な社会の問題は、
ピンチにもチャンスにもなります。今ここに起こっている問題に意識を向け、
評価せずに、とらわれずに、ただ観ていると、憂いではなく気づきと
ポジティブな発想が生まれてきます。

 当社は、多様な価値観や経験を有する人財を尊重すると共に、複数の事業を
展開し、多岐にわたるお取引先や企業団体と連携し、自社の環境対応力を
磨いて参りたいと考えています。そしていかなるネガティブな状況も、
ポジティブなモードにギアチェンジしていく事で、社会との共存共栄を
追い求め成長していきたいと思います。
盛夏猛暑の折、皆様のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。



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 ■ 今月のトピックス ■
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 ■ トピックス 1  
   2018年度OB会定時総会及び懇親会 開催
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 平成30年7月3日(火)
 当社は、7月3日に2018年度OB会定時総会および懇親会を開催いたしました。
 → http://r34.smp.ne.jp/u/No/3841622/jfwLBajkdra8_13877/841622_180730002.html
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 ■ シリーズ ~若き日の回想~ ■
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 第50回 -  再現への想い
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                      研究開発部 高原 豊


 入社して6~7年経った頃のことでした。この頃になると当社では、
一般の原料に混じってガラス繊維も紙の原料の一つになっていました。
主な製品はパルプとガラス繊維を混合したパルプ/ガラス繊維混抄紙で、
ガラス繊維には湿気などによるパルプの寸法変化を抑止するという役目が
ありました。このような機能を活かして、磁気をコーティングした
磁気シートの基材に使用されていました。またクッションフロアのような
建材関係の基材としても検討されるようになっていました。
そんな中で上司から引き継いだのは、沢山の材料が集合したような紙でした。
その材料というのはガラス繊維の他に、たとえばパルプ、合成繊維、
無機粉体、樹脂やサイズ剤などで…先ほどのパルプ/ガラス繊維混抄紙より
優れた寸法安定性とコストダウンできる処方に仕上げることが目的でした。

 一ヶ月ほど検討したところで、目標性能に近いデータが得られたので
一度実機試作をすることになりました。そしていよいよ試作の日、原料を
仕込む所から順番に工程ごとに立会い、樹脂の調合が済んだところで
原料スラリーのサンプルを採収しました。スラリーを手に取ってみて
“びっくり!!”…腰を抜かしそうになりました。ガラス繊維らしき
カタマリが沢山できていたのです。そして最終製造した紙にも
やはりカタマリが多く、試作は失敗に終わりました。
“手抄(ラボ)ではカタマリは無かったのに、なぜ実機で発生したのだろう??” 
気になって仕方がありませんでした。手抄の条件を変えては
繰返し実験をしたところ、やっとのことで実機と同じようなカタマリを
再現できるようになりました。

 カタマリの原因はやはりガラス繊維による影響が大きいと考え、
ガラス繊維メーカーへ改良をお願いしました。ガラス繊維メーカーは、
“実験は当社でやりましょう!! その方が所持しているサンプルの
種類も多く検討が早く進むから”と言ってくれました。
そこでメーカーに出向いて共同実験させて貰うことになりました。
メーカーの技術担当者に会ったところ、自分と同じくらいの年齢なので
話しかけ易かったです。そして実験の合間に、ガラス繊維の製造設備を
案内して貰いましたが、あの硬くて脆い…突き刺されそうなガラスも
、糸引き工程では溶融してしなやかな糸になり幻想的に感じました。
メーカーの彼はなんとこの糸引き工程で作業している内に、
ガラス繊維が手の中を通過していたと言っていました。痛さも感じず
、一本のガラス繊維がいつの間にか手の平から貫通し手の甲へ抜けて、
次の工程へ繋がっていたというのです。疑いの目で彼を見ると、
本当だと言わんばかりに、彼は手を出し二か所の小さい傷跡を
見せてくれました。
“ガラス繊維と人間が一体化する?!…そんなことがあるんだ”と驚きました。

 一方、実験の方は彼が考えていた方向とは別の集束剤処方が
カタマリに効果があることが解り、軌道修正することにより
カタマリが発生しにくいガラス繊維を探りあてることができました。
“まず現場の再現が解決への第一歩だ!!”
…あの有名なアームストロング船長がそう云っているように
想えてなりませんでした。

 二回に亘って、ガラス繊維に関連した想い出を登場人物と絡めて
ご紹介してきました。次回は変わった原料、モミガラに纏わる
エピソードをご紹介していきます。
 来月号も宜しくお願いします。



 最後までお読みいただきまして誠にありがとうございました。
 ご質問、ご感想などを下記にお寄せいただけましたら幸いです。


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