特性試験(化学特性)
シートへの水分や油の影響などを調べます。「耐水」「吸水」「撥水」など、様々な特性を調べます。
耐水強度試験
シートを水につけたときのシートの強さを調べます。一定時間水に浸漬した後に引張強度を測定します。シートによっては、浸漬する水の温度を変える場合もあります。
一般的には、紙は水に弱いため、水に強い材料を使用したり、薬品の添加や加工によってシートに耐水強度を与え、含浸やコーティング、または水中での使用に耐えることができるようにします。
吸水試験
シートを水につけ、一定時間の間に水が浸透した距離を測定し、水を吸水する程度を調べます。
撥水性試験
表面濡れ性と関係する特性で、水をはじく性質のことで、斜めにしたシートに液体を落とし、液体の粒の転がり方で評価する方法や、シートと水の接触面の角度(接触角)を測定して評価する方法があります。
シートに撥水機能を付与するには、表面に撥水剤をコーティングしたり、疎水性の素材を使用したりします。
耐水寸法安定性試験
シートをある一定時間、水に浸けた後のシートの寸法変化を測定します。
シートは水や湿度の影響を受けて膨張や収縮を起こしますが、この変化が少ないものが耐水寸法安定性に優れていると言えます。水や湿度の影響が重要である建材等で必要な物性です。
濡れ試験
シートの表面の濡れやすさを、シートの液体に対する表面張力を測定することより調べます。濡れ性は、印刷におけるインクの乗り易さ、コーティング液や接着剤の保持等に重要な物性です。
耐油試験
油に一定期間浸した後のシートの引張強度、破裂強度を測定等を測定し、油に対するシートの強度を確認する試験です。シートの用途によって、油の温度を上げて耐熱油性を調べる場合もあります。
吸油試験
一定の大きさのシートが吸収する油の重さを測定して、シートが油を吸収する程度を調べます。溶剤系の液体の含浸や印刷適性の付与を検討する際に関連する試験です。