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【2020年4月号】柳は緑花は紅

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≪目次≫ 
       
 01:[ ご挨拶] 今月の社長メッセージ
 02:[ コラム] 新年度を迎えて

【ご 挨 拶】
 柳は緑花は紅       取締役社長 三木康弘

 新型コロナウイルスの感染拡大による被害を受けられている方々に、心よりお見舞い申し上げます。またこのような状況下、一意専心ご苦労されている医療従事者の方々に、唯々感謝を申し上げる次第です。

 このいつ終わるとも知れないウイルスとの共存を強いられる中、精神的にも経済的にも先行き不安が蔓延しています。世界経済の異変の象徴の様に、原油の陸上貯蔵が限界に迫り遂に逆石油危機ともいうべく先物価格がマイナスを付けました。経済活動低迷の長期化は避けられそうにありません。

 そんな中でも自然は羨ましいほどいつもどおりに、つつじの花やタンポポの花が咲き始め、柳は緑花は紅の様相で心を和ませてくれます。「こんな時だからこそ」という言葉が飛び交っていますが、周りに対する当たり前の感謝や配慮の大切さを改めて考えさせられます。世の中を和ませるために自分ができる事、誰かにしてあげられる事を、懸命に実践していきたいと思います。

 当社は衛生的な水インフラに関わる製品の供給をさせて頂いておりますので、これまで以上に安心安定をお届けできるよう出来る限りの感染防止対策を構築しています。休業する生産ラインと維持する生産ラインを区別し、いざというときに備えた応援体制の準備や訓練を急ぎます。また以前SARSウイルスが流行したときに開発したウイルスを不活化する銀触媒不織布シートの提供や、新たにマスクを製作する方への素材情報の提供をさせて頂いています。とは言うものの色々な制約の中で、この緊急時にあまり役に立てない腹立たしさを感じつつ、あらためて当社ならではの当社らしい機能材の開発に邁進していく所存です。

 嵐のようなコロナウイルス禍の風を柳に受けて、今後の新たな時代に対応した働き方を試すと共にお役に立てるミッションを再認識し、紅く燃える集団を作っていきたいと思います。

挙国一致してつくる一人ひとりが謙虚に助け合う新たな世界を思い描きつつ、皆様のご健康と一日も早いコロナウイルス感染拡大の収束をお祈り申し上げます。

【コラム】
 新年度を迎えて   取締役上席執行役員 岡澤 智

 当社が創業して間もない1918年に第一次大戦が終結、その後に綿糸や紙は大暴落し、洋紙会社が数多く倒産していた時期に、世界的に大流行したスペインかぜ(インフルエンザ)が、徳島県でも流行。当社でも多くの社員が欠勤、操業時間は半減。同年の生産量は著しく低下した。しかしそんな状況下で苦難を乗り越えパーチメントペーパー(硫酸紙)の試作に成功、1920年より製造を開始したと当時の営業報告書に書かれています。

 約100年を経過した現在、連日発せられる新型コロナウイルスのニュース。政府指導の下で企業も国民一人一人も対策を打ち感染拡大を防いでいます。当社も対策本部を立ち上げ出張などの規制、在宅勤務の実施、社内での
3密の回避など継続した予防対策を打ち、事業の継続と感染拡大防止に努めております。

 新型コロナウイルス感染拡大の終息が見えない中で第107期の事業年度がスタートいたしました。世界経済や社会が深刻な打撃を受けている状況下ではありますが、新しい年度に不安を抱えるのではなく、この機に過去のやり方や考え方などから訣別して新しい時代を開拓していこうという方針の下、新年度の会社目標を掲げ、各部署の目標、そして社員全員の個人目標へと展開し取り組みがスタートいたしました。
 本年度の管理部門は、人材の高度化、IT活用による労働生産性の向上に取り組んでまいります。労働生産性の向上については、各人の業務の棚卸しを行い、IT技術を積極的に利用して限られた労働時間の中で定型業務を削減し、会社収益につながる創造的な業務や企業競争力を高める業務などに費やされる時間を増やしていかなければなりません。同時に個人レベルでのスキルアップも生産性向上の鍵となります。

 創業以来、数々の経済環境の変化や災害などに耐えて新しい事業を開拓してきた当社は、この度の禍を一つの転機、チャンスとも捉え新たな事業に果敢に挑戦するとともに生産性カイカクの実践に取り組んでまいりたいと思います。そして全社一丸となりこの国難を乗り越えて参りたいと思います。