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信なくんば立たず   

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≪目次≫ 
       
 01:[ ご挨拶] 今月の社長メッセージ
 02:[二ュース] 2025年度OB・OG会定時総会及び懇親会 開催
 03:[ コラム] 「あふれる情報」の中で


 ■  ご挨 拶■
 信なくんば立たず       代表取締役会長 兼 社長 三木 康弘


 記録を塗り替える猛暑が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
 今月の参議院選挙では、自民・公明の与党が大きく議席を減らし、
石破内閣の続投にも不安が広がっています。物価対策や政治資金の問題などが尾を引き、国民の信頼を失ったことが背景にあるように思います。
「信なくんば立たず」との言葉が石破総理に突きつけられ、けじめのない姿勢に厳しい目が向けられています。

 一方、日米間の関税交渉は合意に至り、自動車を含む相互関税は15%で決着しました。
トランプ大統領の国内問題からの焦りと相まって、最悪のシナリオは避けられましたが、米国の「自国優先」の姿勢は今後も続くと見られています。
この流れを前提に日米関係の強化だけでなく、TPPなど国際的な協力の枠組みを日本が主導して再構築していく事が期待されます。自由貿易は日本経済にとって不可欠ですし、当社としても今後の不透明さには不安を感じざるを得ません。

 さらに足元では、最低賃金の引き上げ議論が活況を呈してきました。
地方の中小企業には厳しい課題ですが、人手不足が続く中、賃上げは避けられない選択です。
「消費者物価指数(CPI)+1%以上の賃上げ」を目安に、最低賃金を5年以内に全国平均1,500円にすることが提唱されています。
加えて年間休日は少なくとも120日以上が求められるなど、増える負担をいかに価格転嫁できるかも継続した課題です。
企業の選別と新陳代謝が促進されるなか、サステナブルに経済の活力が取り戻されるよう政治にも期待したいと思います。

 今後の政策に於いて「年収の壁」や行き過ぎた働き方改革の見直し、現役世代の負担を減らす社会保障制度の改革も急務です。
一企業に於いても、経済団体としても、これらの課題に向き合い、国民の可処分所得を増やし消費の活性化と経済の持続的成長につなげていく知恵を絞っていきたいと思います。

 約2500年前、孔子に弟子の子貢が政を問うた時に、「民、信無くんば立たず」つまり国民の為政者への信頼がなければ、国家も人も成り立つものではないと、子が答えられたと伝えられています。
原文では、政には食(生活)兵(軍備)民信(信頼)の三つが大事だと言われましたが、やむを得ず棄てるとしたらの問いに、先ず兵を去る、更に食を去る、人はいずれ死ぬが、もし信頼がなければ、何もこれから立ち行かないと示唆されました。

 会社も従業員の信頼を失えば、立ち行かなくなります。
自らの信念と責任を示しエンゲージメントを高め、団結して外部環境変化に対応していきたいと思います。
 阿波製紙は、100年を超えて積み上げてきた信頼を原動力に、これからも社員とともに、未来へ果敢に挑戦してまいります。

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 ■ 今月の二ュース ■
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■ 二ュース 1  
  2025年度OB・OG会定時総会及び懇親会 開催
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 2025年7月11日(金)       
 当社は、7月8日に2025年度OB・OG会定時総会及び懇親会を開催いたしました。
 → https://www.awapaper.co.jp/news/info/2025obog.php
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 ■コラ ム■
  「あふれる情報」の中で      徳島営業部長 神原 洋志 

 本格的な夏の暑さがやってきました。今年の四国地方の梅雨明けは、平年より20日も早く1951年の統計開始以降最速でありましたが、これも地球温暖化を原因とする異常気象の兆候なのでしょうか。
タイミングよく大阪・関西万博が開催されておりますので、この社会課題に対する様々な取り組みを近々見学したいと考えております。

 その大阪・関西万博ですが、早々にチケットを入手していたので、話のネタにもなると思い周囲の方々より早く見学するつもりでした。
またとない機会につき効率よく見学したく、各種サイトやSNSなどで情報収集し、自分なりのプランを作ろうと張り切っていたのですが、開幕直後から情報量が多く、日々新たな情報も多数更新されるので、日程すら未定の状態であります。
かつては、「情報を集めること」が価値とされていたこともあったようですが、今ではあふれるような情報の中に身を置くことで、かえって判断力や行動力が鈍ってしまう。
そんな感覚になることが少なくありません。
これは、私だけが感じていることなのでしょうか。

 それでは、「あふれる情報」とどのように向き合えばよいのか、私なりに調べてみたところ、「捨てる」ことと「離れる」ことが効果的であるという意見が見つかり、腑に落ちました。
私の場合、ゴールが見えなくなると不安が強まり、さらに情報を集めようとしてしまい、深みにはまってしまう。
更に目新しい情報が目に入ると、しばらく追いかけてしまい時間だけが過ぎていく。
つまり、「離れる」ことができていなかったのです。
「捨てる」「離れる」を実践するには、まず調べた情報が本当に有意義かどうかを見極め、不必要だと判断したものには深入りしない。
そのために大切なのは「目的を明確」にしておくことだと思います。
「目的が明確」であれば、情報収集の沼から一歩引いて、整理や分析に時間を割くことができるはずです。グズグズしていると、あっという間に時間は過ぎ、大阪・関西万博も閉幕してしまいます。
「何を見たいのか」「何を体験したいのか」を再確認し、目的に沿った情報だけを集め、効率よく見学してこようと思います。

 今、私たちの周囲に膨大な情報があふれ、それらをいかに取捨選択し、活用するかが問われております。
当営業部でも、市場動向や技術トレンドなどの情報を収集していますが、それら全てを追い続けることが、必ずしも成果に直結するわけではないと考えています。
これからは、「情報を集める」ことを目的とするのではなく、それを「活かす」ことに重きを置き、分析や戦略立案に時間を充てていきたいと考えています。
一方で、お客様からの情報は最も価値ある情報源になります。
対話を通じてニーズ、課題などを共有して頂くことや、ちょっとした会話の中にも、私たちの提案のヒントや課題解決の糸口が含まれていることもあるでしょう。
営業にとって目的を持った情報収集とは、「お客様の声を正確に拾い、どう活かすか」を常に考える事なのかもしれません。
改めて、「何を知るべきか」「何のために聞くのか」を意識しながら、お客様との交流で得た情報を最大限活用し、提案の質とスピードを高めていきたいと思います。

 最後になりますが、分離膜支持体の新たな生産拠点である新小松島工場の製品は、3月よりお客様にご使用いただいており、
高品質な分離膜支持体を、迅速かつ安定的に供給できる体制が整っております。
これからも、お客様からいただく貴重な情報を基に、分離性能のさらなる向上に取り組み、阿波製紙ならではのご提案を続けてまいります。
相変わらぬご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。