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 価値を競う時代へ 

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≪目次≫ 
01:[ ご挨拶] 今月の社長メッセージ
02:[二ュース] 軟式野球部「第54回四国王座決定戦軟式野球徳島県大会」にて優勝
03:[二ュース] 徳島大学学生に工場見学を実施
04:[コラム] 【TUA創業30周年】~次の30年を見据えて~

■ご挨拶■
 価値を競う時代へ  代表取締役会長兼社長 三木 康弘

9月も最終週を迎え、朝夕には幾分秋の気配を感じるようになりました。
最近の経済環境を見ますと、日本銀行による利上げに加え、米国や欧州をはじめ各国でも金融政策の引締めが続いています。
背景には世界的なインフレ懸念がありますが、各国とも物価安定と経済成長の両立という難しい舵取りを求められています。
一方で、長く続いた円安基調も、米国からの懸念の共有が広まり、転換期を迎えているように思います。
また、このところ様々な製品やサービスの価格改定が日常化しつつあります。
日本では長らく「値上げ」に対して慎重な見方が支配的でしたが、近年は社会全体が少しずつ変化しているのでしょう。

その象徴の一つが半導体関連産業であり、AIの急速な普及やデジタル化の進展を背景に、世界的に半導体需要が高まり、米国のみならず台湾、韓国、日本の関連企業にも高い収益力が見られて来ました。
新型スマートフォンをはじめとする先端製品なども価格上昇が続いていますが、
それでも市場は高性能や新しい価値に対して相応の評価が得られ、
「価値に見合った対価を受け入れる社会」へ少しずつ変化しているように感じます。

振り返れば、日本は長いデフレの時代を経験し、企業は価格を据え置くために絶え間ない努力を重ね、高品質な製品やサービスを生み出してきました。
しかしその一方で、特に中小企業は十分な収益を確保できず、設備投資や人材投資、さらには賃金上昇までも抑制されてきた面があったことも事実です。

最低賃金の引上げも進んでおりますが、諸外国と比較すると依然として
低い水準にあります。
日本社会には今もなおデフレマインドの後遺症が残っており、価格転嫁の難しさが賃金上昇を制約しているようにも思います。
現実は容易ではありません。競争の激しい市場では、適正な価格設定が望ましいと理解していても、自社だけが価格改定を行えばお客様が離れてしまうのではないかという不安があります。
消費者や取引先の負担を考えれば、価格転嫁には常に慎重な判断が求められ、その難しさを日々感じています。

しかしながら、十分な収益を確保できなければ、研究開発や設備投資、人材育成、さらには賃金向上も実現できませんし、短期的な価格競争だけを続けていては、企業だけでなく産業全体の活力を失いかねません。
故に、企業には付加価値を分かりやすく説明し、ご理解いただく努力が求められているのだと思います。

先日、経済団体の視察でニュージーランドを訪問する機会がありました。
同国は酪農や食肉、林業などを中心とした農業国ですが、日本よりも高い賃金水準と豊かな暮らしを実現しています。
もちろん単純に比較できるものではありませんが、「豊かさとは何か」を改めて考えさせられました。

また、先住民族マオリの文化を尊重しながら、多様な価値観の共生を図る社会の姿にも深い感銘を受けました。
歴史的な対立を乗り越え、互いの文化や伝統を大切にしている姿勢は、多様性が求められる現代社会において大いに参考になるものだと感じました。

『和して同ぜず』という言葉があります。
ただ同じになるのではなく、それぞれの違いを認めながら共に発展していく
という意味です。
私は企業経営においても、社会においても、これからますます大切な考え方になるのではないかと思います。
当社においても、私たちはお客様の課題を解決するための技術や機能、品質、信頼という価値を提供しています。その価値を正しく評価していただくことで収益を生み出し、その果実を研究開発、設備投資、人材育成、そして社員の成長へとつなげていくことができます。

一方当社では資産効率を意識し、キャッシュフローを重視した経営を進めています。
資産を圧縮し財務体質を強化することは重要ですが、本当に大切なのは資産を抑えながら収益力を高めることです。
限られた経営資源から最大の価値を生み出し、お客様や社会に貢献していくことが私たちの役割だと考えています。
社会も企業も今まさに転換期を迎え、「安さを競う時代から、価値を競う時代へ」日本社会も少しずつ前へ進み始めているように感じます。
今後とも変わらぬご支援、ご指導を賜りますようお願い申し上げます。


 ■今月の二ュース■

■ 二ュース 1  
 軟式野球部「第54回四国王座決定戦軟式野球徳島県大会」にて優勝
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 2026年9月25日(金)       
 当社軟式野球部は、9月25日に徳島県徳島市のむつみスタジアムで開催された「第54回四国王座決定戦軟式野球徳島県大会」において、優勝いたしました。
 → https://www.awapaper.co.jp/news/info/54.php
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■ 二ュース 2  
 徳島大学学生に工場見学を実施
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 2026年9月17日(木)       
当社は、徳島大学イノベーションプラザ所属の学生13名に対し、当社新小松島工場にて工場見学および製品紹介をおこないました。
 → https://www.awapaper.co.jp/news/info/post_70.php
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 ■ コ ラ ム ■
 【TUA創業30周年】~次の30年を見据えて~

      Thai United Awa Paper Co., Ltd. Deputy Managing Director  笘井 孝文
     
 平素より格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。

 本年4月3日付でTUAの副社長に就任いたしました。
操業時の立ち上げ支援による長期出張を含めますと、今回で3度目の赴任となります。
前回の赴任期間が長かったこともあり、気が付けば会社人生の半分以上をTUAで過ごしてまいりました。

TUAは本年、創業30周年という大きな節目を迎えることができました。
これもひとえに、長年にわたりお取引いただいているお客様、日々の生産を支えてくださっているサプライヤーの皆様をはじめ、関係各位から賜りました温かいご支援の賜物であり、心より御礼申し上げます。

 創業以来、私たちはさまざまな社会情勢の変化に向き合いながら、事業を継続し、成長を重ねてまいりました。
操業開始後間もなく発生したアジア通貨危機をはじめ、リーマンショック、タイ国内の政治的混乱、大洪水、そしてコロナ禍など、決して平坦な道のりではありませんでした。
それでも、その都度多くの皆様に支えられながら、今日まで歩みを進めることができました。
操業当初は、抄紙機1台、樹脂含浸加工機1台からのスタートでした。
その後、2004年には2号抄紙機、2014年には3号抄紙機および2号加工機を導入し、生産体制を段階的に拡充してまいりました。
こうした設備投資の積み重ねは、お客様のご期待に応え続けるための挑戦でもありました。

一方で、次の30年を見据える今、私たちは自らの在り方を改めて問い直す時期を迎えています。
当社はこれまで、自動車用フィルター分野を中心に事業を展開してまいりました。
しかし、自動車の電動化が進展する中で、次代を担う主力製品をいかに育成し、新たな成長の柱を築いていくかが大きな課題となっています。
その取り組みの第一歩として、本年5月中旬から7月末までの約2か月半をかけ、設備の近代化と生産効率の向上を目的として、1号抄紙機の改造工事を実施しました。
今回の工事を将来に向けた重要なスタートと位置づけ、今後も必要な施策を着実に進めてまいります。
海外事業所として提供すべき価値と、阿波製紙グループ内で果たすべき役割を改めて明確にし、お客様により一層信頼されるパートナーであり続けることが必要です。

また、持続的な成長に向けては、これまで進めてきた人材育成を基盤に、さらなる成長機会を設けていくことが重要です。
日本からの出向者はピーク時には6名在籍していましたが、現在は本社に営業担当ダイレクター1名、工場に副社長と工場長の計3名体制となっています。
全9部門のGMはダイレクターと工場長が担う一方、タイ人管理職もマネージャークラスとして各部門の運営を支え、専門性とマネジメント力を着実に高めています。
今後は、こうした実績を土台として、部門を越えた視点や事業全体を俯瞰する力をさらに養い、組織を統括できる人材の育成を一層強化していきます。

設備、人材、組織、そしてお客様との信頼関係をさらに強化しながら、次の30年を見据えて投資すべき分野を見極め、将来に向けた強固な基盤づくりを進めてまいります。

30周年は、これまでの歩みを振り返る節目であると同時に、次の30年に向けた新たな挑戦の出発点でもあります。
これまで支えてくださった皆様への感謝の気持ちを忘れることなく、TUAは品質の向上と安定供給に努めるとともに、新たな価値の創造に挑戦し続けてまいります。
これからも皆様から信頼されるパートナーであり続けるため、一歩一歩着実に歩みを進めてまいりますので、今後とも変わらぬご支援とご指導を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。