≪目次≫
01:[ ご挨拶 ] 今月の社長メッセージ
02:[二ュース] 令和7年度稲荷神社祭ならびに創立109周年記念式典開催
03:[ニュース] 「第13回阿波製紙グループ みんなのKAIZEN発表会」開催
04:[ コラム ] 自然との共生を胸に、新たな未来を拓く ― 新小松島工場の挑戦 ―
■ ご挨拶■
恐れ無きを施す 代表取締役会長兼社長 三木 康弘
晩秋の候となり、急速に冬の気配を感じるこの頃です。
そんな中、空気の乾燥による火災の多発や、餌不足からか熊による被害が増加しています。
被害に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げます。
海外に目を向けますと、先日南アフリカで開催されたG20サミットは、米国をはじめ、ロシア・中国など主要国トップの不参加や反発を招き、世界の分断を如実に映し出す会議となってしまいました。
日中関係も台湾問題から経済的威圧をかけられ、不透明な状況が続きそうです。
残念ながらグローバル経済で人、物、金が自由に動くという時代ではなくなり、国家間の利害で、様々な事態が生じうることを想定し、企業はそれぞれバリューチェーンなどの対策を考えておかなければならない時代になってしまいました。
早く元の状態に戻るよう願うばかりです。
東京の浅草寺本堂正面の扁額に「施無畏」という言葉が刻まれています。
恐れ無きを施すと言う観音菩薩の力を象徴するこの言葉は、人々の不安や恐怖を取り除き、平穏をもたらす信仰を示しています。
明治の初めの激動期、地域の観音信仰の拠点として当地徳島の松茂町に全国唯一の浅草寺分院「中喜来観音堂 」が建立されました。
資料館には管長による「施無畏」の揮毫が保管されていて、先日その書を拝する機会がありました。
不安を希望に変えるのは人の力です。
そして、その人に力を与える言葉があります。
私も「施無畏」という言葉に大きな勇気を頂きました。
「恐れ無きを施す」という言葉は、ただの信仰の教えではなく、私たちの行動指針でもあります。
変化の激しい時代において、恐れは挑戦を止める最大の要因です。
恐れず信じて行うことが未来を拓くと信じます。
先般当社では、海外含む全社の見える化改善活動の発表会を行いました。
(「第13回阿波製紙グループ みんなのKAIZEN発表会」開催)
→ https://www.awapaper.co.jp/news/info/13_kaizen.php
地道な挑戦の積み上げが改善活動に繋がっています。
継続的活動による既存事業の強化、新製品の開発、そして新規事業への進出は、すべてお客様に安心と価値をお届けする事と位置づけ、「安全・迅速・確実」を胸に、恐れなき一歩を踏み出し続けていきます。
皆さまのご支援に心より感謝申し上げます。
■ 今月の二ュース ■
■ 二ュース 1
令和7年度稲荷神社祭ならびに創立109周年記念式典開催
当社は、11月10日、恒例行事である稲荷神社祭ならびに創立109周年記念式典を本社・徳島工場にて開催いたしました。
→ https://www.awapaper.co.jp/news/info/109_1.php
■ 二ュース 2
「第13回阿波製紙グループ みんなのKAIZEN発表会」開催
当社は、11月26日に「第13回阿波製紙グループ みんなのKAIZEN発表会」を開催いたしました。
→ https://www.awapaper.co.jp/news/info/13_kaizen.php
■コラム■
自然との共生を胸に、新たな未来を拓く ― 新小松島工場の挑戦 ― 取締役常務執行役員 阿南事業所長 日下 善文
今秋、全国各地でクマが市街地に出没し、人的被害が相次いでいます。
これまで「自然」と「人間社会」との境界と思われていたものが、今まさに曖昧になりつつある――この現象は、私たちがこれまで築いてきた文明のあり方を静かに問いかけているように感じます。
自然環境の変化がもたらすこれらの影響は、もしかすると私たち人間の営みが積み重ねてきた結果のひとつなのかもしれません。
自然と文明の共生を目指してきた当社にとっても、今改めて「持続可能な産業活動とは何か」を真摯に考え直す時期に差しかかっています。
そのような思いのもと、本年3月、阿波製紙は徳島県小松島市に新小松島工場を建設し、稼働を開始いたしました。
新工場では、海水の淡水化や純水製造といった世界的な水需要に対応する分離膜支持体を製造しております。
これは地球規模で拡大する水資源問題の解決に寄与する重要な素材であり、当社の社会的使命を体現するものです。
また、環境への配慮も忘れてはなりません。新工場ではLNG(液化天然ガス)を導入することで、原単位エネルギー消費量を抑え、CO2排出量の削減を図っています。
これにより、生産性の向上と環境負荷低減を両立し、まさに「自然と調和する製紙産業」の新たな形を示す取り組みとなっています。
来年、阿波製紙は創立110周年を迎えます。長きにわたり、地域の皆さま、そしてお客様や株主の皆さまに支えられ、今日まで歩んでくることができました。
そのご支援への感謝を胸に、次の100年に向けて、私たちは引き続き「自然との共生」と「社会への貢献」を軸に挑戦を続けてまいります。
環境が変化する時代だからこそ、ものづくりの原点に立ち返り、真に持続可能な未来を共に築いていきたい。
阿波製紙はその思いを、新たな小松島の地から世界へと発信してまいります。



